第10話

9話
590
2024/03/19 22:00 更新
今日はライブの日だ。
俺は約束通りまろに買ってもらったワンピースを着た。
長くてサラサラの髪の毛に青いエクステをつけて、小さなリボンを散りばめた。髪型はまろの好きなポニーテールだ。
悠
よしっ。こんなもんかな
ないこ
ないこ
悠〜?準備でき…
悠
おう!ばっちりやで!
長い間生活していたため、元の世界の時のように接しても何も言われなくなったのは少しだが気が楽だ

部屋に入ってくるや否や、ないこが動かなくなったと思ったら
ないこ
ないこ
天使だ…天使がいる……
そう言って天を仰ぎ始めた。
妹の可愛さにはいつまでも慣れないみたいやな…w
ないこ
ないこ
えー、でもまろの担当カラーなのは許せないなぁ〜
悠
それについては昨日話し合ったやろ!
ないこ
ないこ
まぁねー、さ!そろそろ行こうか!









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ライブ会場に着き、前と同じように最前列のど真ん中に座らされる。




ライブが始まってすぐにステージに出てきたまろと目が合う。
悠
////
俺の顔を見るなりパァッと顔を輝かせるまろの笑顔に見惚れていると…
悠
ゾクッ
誰かからの視線を感じる。









それは悠佑からだった。
悠佑からの冷たい視線に身体がすくむ。

まろからのファンサに返したいのに身体が動かない




悠
怖い…
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ライブが終わって、俺はみんなの楽屋に行くことになった。
初兎
初兎
おー!悠ちゃん!久しぶり〜
ほとけ
ほとけ
あ!悠ちゃんだー!
っていふくんカラーの服着てるじゃん!
りうら
りうら
おい!まろ!
抜け駆けすんなよ!
いふ
いふ
早い者勝ちだもーん!
ベロベロばー🤪
悠
www
みんないつも通りだ、
でも今俺は安心できない。身体の芯から冷えていて、震えているのがわかる…
今日は前とは違いいるのだ。
悠佑(偽物)
悠佑(偽物)
あの子が
悠
あー…ちょっとお手洗い行ってこようかな
耐えきれなくなり、その場を去る
悠
はぁっ、はぁっ
心臓が収まらない


俺は廊下の角にうずくまる




悠佑(偽物)
悠佑(偽物)
ねえ
悠
!?
いつのまにか後ろに悠佑がいた
悠佑(偽物)
悠佑(偽物)
どういうつもり?
悠佑(偽物)
悠佑(偽物)
邪魔しないでって言ったよね?
悠
待って…邪魔なんてしてない
悠佑(偽物)
悠佑(偽物)
じゃあこの服は何?
この髪の毛は?
悠佑(偽物)
悠佑(偽物)
全部いふくんの担当カラーだよね?
悠佑(偽物)
悠佑(偽物)
これが邪魔じゃないなら、なんだって言うんだよ!
ビリッッ

悠
っ〜〜!!
服が破かれた。
悠佑(偽物)
悠佑(偽物)
こんな服!おまえにはいらない!
邪魔すんなよ!
悠
そんなこと言ったって…
しょうがないやろ!!まろに頼まれたんや…
…あ
俺は咄嗟に口を閉じる。
今、考えられる中で最も選んではならない言葉を口にしてしまった。
悠佑(偽物)
悠佑(偽物)
は?いふくんに?頼まれた?
……
悠佑(偽物)
悠佑(偽物)
……で
悠
え?
悠佑(偽物)
悠佑(偽物)
なんでいっっつもお前ばっかり!
お前から全部奪っても!なんで俺には何もないんだよ!!
そう言いながら、悠佑は拳を高く振り上げる
逃げなきゃ
このままじゃ殺される


この子はやりかねない
悠
はあっっ、はあっっ!
体を縮こませて一心不乱に走る
みんなの元につけば大丈夫なはずだ
悠
うぅっ、はぁはぁ
恐ろしくて、怖くて涙が出てくる

この悪夢はいつになれば覚めるのだろう
悠
うわっ!
そんなことを考えていたら、
前を見ずに走っていたため人とぶつかってしまった
悠
ごっ、ごめんなさい!

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