第9話

8話
580
2024/03/19 06:00 更新
しばらくして、まろとの約束の日になった。
あのライブの日以来、メンバーの誰とも会っていない。もちろん悠佑とも。
何も音沙汰がないのは怖いが、今日だけはそれも忘れて、楽しむことにしようと思う。
いふ
いふ
「駅前のオブジェのとこにいるから」
まろからのメールを頼りにさがすと、一際目立つ人がいることに気づく。
悠
いふさん!
声をかけて近づくと優しく微笑み返してくれた。

ドキッ

心臓が動揺して、顔が熱くなる。
悠
すみません。待たせちゃって…
いふ
いふ
大丈夫やって、ほんまに今来たとこやし。
いふ
いふ
今日の服もめっちゃ可愛い。
似合ってる。
平然とこう言うことを言うのだから、心臓が持たない。
いふ
いふ
じゃあ、行こか?
さりげなく手を握って一緒に歩き出す。
これだからこの男は…



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街に入って、俺たちはショッピングをする。
いふ
いふ
この服とかめっちゃ似合いそうやん!
そう言って差し出してきたのは、淡いブルーのワンピース。今来ているものよりもシンプルでおとなしいけれど、とても華やかだ。
悠
確かに可愛い…
いふ
いふ
せやろ?買ってあげるわ!
悠
えっ!いや、いいですよ。自分で買います!
いふ
いふ
いいのいいの!俺に奢らせてや









モブ
ありがとうございましたー
結局奢られてしまった…
悠
あの…本当にありがとうございます
いふ
いふ
いいよー!全然!
悠
あの、何かないんですか?行きたいとことか。
お返ししたいですし…
いふ
いふ
えー、じゃあその服さ、次のライブの時着てきてよ。
悠
え?
いふ
いふ
だってこの前さ、ないこの上着着てたじゃん?
あれを俺にもやって欲しいなーって思って…
悠
まぁ、それでいいなら…
いふ
いふ
ガチ?ありがとうございまーす!
悠
www
そんなこんなで俺たちはお買い物を楽しんだ…






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いふ
いふ
じゃあ、今日はありがとう!
悠
いえ、こちらこそありがとうございました
いふ
いふ
約束覚えててね!
悠
はい!
そう言ってまろはタクシーで帰ってしまった。
一日中出かけていたのにもう帰ってしまうのかと感じてしまう。
悠
ただいまー!
ないこ
ないこ
おかえりー。楽しかった?
悠
うん。めちゃくちゃ楽しかった!
ないこ
ないこ
そっかそっかー。今の時刻は5時58分だし、時間は守られてるみたいだから大丈夫そうだね。
悠
お兄ちゃん何してんの?って料理!?
ないこ
ないこ
いつも悠がやってくれるでしょ?
たまには俺もやってみようかなあって思って。
そりゃもちろん俺が作るけどそれは、ないこの食生活が偏っていたからであって、そもそもないこに料理なんかできるのか?

と、思っていたのに…

出されたのは完璧に調理され、皿に盛り付けられた料理だった。
コイツなんでもできるやん!ちょっとムカつくわぁ
と思いながら料理に手を伸ばす。
悠
……
ないこ
ないこ
どお?
悠
うまい!
びっくりするくらい美味いし、何より俺好みの味付けだ。
ないこ
ないこ
悠が作ってくれるのを思い出しながら作ったんだよね〜よかった!
ないこ
ないこ
それで?今日は何したの?
今日の思い出話に花を咲かせながら俺は夜ご飯を楽しんだ。

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