翔琥と出会ってそろそろ1週間。
明日には手術方法を確定させ、来週中には手術だ。
毎日のように練習して、前くらい…いや、怪我する前くらいまで踊れるようになった。
そう言われると、今まで地道に頑張ってきた甲斐があるなぁ…と思える。
そう言うと、翔琥は少し固まった。
…薄々気づいてはいたけど、やっぱり自身が義足で色々言われた経験があるから
義足に抵抗があるんだろうな
な訳ないよね、そう続ける翔琥
謝ると、気まずい空気が少し流れる。
これはもう少し早めに相談したほうが良かったかもな…
翔琥の反応は、想像より悪いもので
どれだけ翔琥自身が苦労してきたか…それが伝わってくる
義足を隠してる転校生。それだけで情報は十分だった
高校は小中と同じ学校だった人が減り…大きく環境が変わる場所だ
翔琥は、ダンスの全国大会に出場するくらい上手いから…
部活で、『義足だから』大会に出れてるとか心にも無いことを言われたのだろう。
翔琥の苦労も知らずに
自分と同じ苦労をして欲しくないと思ってくれる翔琥って、やっぱり優しいよな
出会ってまだ1週間も経ってないのに、そこまで心配してくれるのは正直嬉しい
…本当は、俺も義足になれば翔琥も義足だと周りに言いやすくなる。
そう言うのも理由の一つだけど翔琥の性格的にそれは言わないほうがいいだろう
絶対に気を使わせる。
俺の決意が強いことを察した翔琥は諦めたように言う
多分…。友達として、楽斗は複雑だと思う
それは分かってるけど…、もう決めたことだし
俺としてもこの決断を後悔していないし…寧ろその方がなんかいいと思っている
そんなの、ただの勘なんやけど


















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!