翌日
昼下がり、昨日と同じように面会にきたメンバーの話を聞いていると、ないこが唐突にそう言った。
昨日、あんま聞けて無かったけど、
俺に説明してたよな?
本音、ほとけが勧めた神経移植がええかなって思っている
…だけど、リスクを考えるとなぁ。
切り落とした場合…義足でどこまで動けるんやろ。
今度聞いてみよ
その後、俺らは色んな事を話して、面会終了時間を迎えた。
面会が終わってしまうと、やることも無く暇になった。
一応、面会時間開始前に勉強はしたしなぁ。
1人で考え込んでも負のスパイラルにしかならないし。
俺は松葉杖を使って病室から出た。
行くあてもなくぶらぶらと病院内を回っていたら、
重傷者棟にいつの間にか入っていた。
そう思い、廊下でUターンしたところで、病室の小窓から中が見えて…固まってしまった。
中にいるのは、あの車を運転していた人。
そんな事を考えながら中を見ていたら、
いつの間にか近くにいた看護師さんに話しかけられた。
俺は看護師さんにお礼を言う。
やっぱりさっきの車を運転していた人らしい。
入れるんだったらちょっとだけ、と思いその病室の中に入った。
別に俺の知り合いっていう訳では無いけど…
その人の身体は機械やらチューブやら色々付いているのに少し胸が痛む
ふいに、そんな事を疑問に思った。
大抵は面会は一部の人だけ、なのに……。
疑問に思いながらも俺は置いてあった椅子に座った。
よく見るとやっぱり…この前車を運転していた人やってことが改めてわかる。
その時にはもう既に、意識を失っとったしこの人が悪い訳では無い。
そう自分に半ば言い聞かせていると、
ちらっと、ベットの下のカルテが見えた。
それをもう少しよく見たくて足元に移動する。
俺の病状…怪我はこんなのと比べるものやないんやろうな
ほんまに、差が大きすぎる。
そう考えたら、少し気持ちが楽になった…そんな気がした。

全員「おついれ!!」




















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!