……流石に暇すぎる
病室出るなって言われても、暇つぶしなんて肩に
乗ってるうさぎを撫でるぐらいしか無いし
あとほぼ傷も痛くないから、もう出ちゃっても
いいよね…?
夕コあの後どうなったかな…
怪我してないと良いんだけど
ベッドから立ちあがろうとしたその時、病室の
扉が開いた
誰が来るのかと身構えていると、その正体は…
……夕コだった。
何度も瞬きをして、ずっとこちらを見ている
すると、さっきのテンションと打って変わり、
突然静かに涙を溢し始めた
俺は夕コのすぐ側まで近寄り、腕を大きく広げて
夕コが飛び込んでくるのを待った
それからはもう早くて、夕コは一歩一歩
踏みしめながら俺の元まで来た
体格差のある体で包み込んであげると、そのまま
頭を深く埋めて啜り泣いた
コイツ多分…ガチで心配してくれてたんだな
分かりやすすぎんだよ
見た感じ怪我とかはなさそ、う…?
うぇ、何急に…
俺なんか良くない事言っちゃった…?
…あぁ、そういう事ね
要するに、これ以上失敗すんな…って意味?
夕コは無言のまま、頬を膨らませこちらをじっと
見てきた
隠してる事…?
……
隠してる事??
悲しそうな声色で夕コはそう言った
あぁ、隠し事ってそういう意味ね
夕コは不服そうにしながらも、なんとか納得
してくれた
後は…救急隊に事情を伝えて、退院するだけ
どうやら無意識に圧が出てたみたい
夕コが「家に帰ったら話す」と言うので
俺は仕方なく、溢れ出てきそうになる怒りを
抑えた











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。