これは、私達がロスサントスに来る前
言わば、署長が汚職で街を去ったあの日から
数日後の出来事
尊敬していた彼女が居ない日々なんて、当時の
私は全く想像できなかった
レダー先輩方も夕コ先輩の元へ着いていくらしく
私も彼等と一緒にこの街を去ることを決意して
いた
翌日には、早くも新しい署長が決まったらしい
彼は、とある大国の上級兵士なんだとか。
私より歴は浅いはずなのに、いつの間にか署長に
まで上り詰めていた
…だか、それももう私には関係ないこと。
先輩方は服を脱ぎ、海へと潜っていった
私は諸事情もあり、少し出遅れてしまった
先輩方と大きい遅れをとってしまったが、私も
後を追う
帽子やアーマーを脱ぎ捨て、どんどん海中へ
潜っていく
このまま、上手くいくと思っていた
テーザーを撃たれてしまい、身動きが取れなく
なったところで
手錠を掛けられてしまった
遠くから、先輩達の声が聞こえた気がした
…先輩
ごめんなさい、私はどうやら行けそうにない
みたいです
私の事は気にせず、先に逃げて下さい
いずれ貴方達に追いついてみせます
だから……
楽しそうに会話しながら泳ぐ彼等の後ろ姿は、
私にとって毒だった
病院のベッドに寝かされているのだろうか
周りには、真っ白な壁や天井が見えた
急に抱きついてきたぺいんに驚きが隠せず、
そのまま硬直してしまった
マンゴーは何も言わず、側で微笑ましそうに
こっちを見ているだけだった
多分、オルカが起きたら匠を呼ぶ予定だったん
だろうな
…まぁいっか、このまま匠呼ぶと更に面倒な
ことになりそう。
ぺいんは枯れた声でそう言った
ならこれ以上被害が広がることもないだろうし
安心だ!
オルカ達は雑談を楽しんだ
…まぁ、ほぼぺいんがオルカのことを心配してた
話だったけど
ふと目が覚めると
椅子に座りながら眠っているらだおが側にいた
腕を組みながら、まるで何かを考えているような
姿勢で寝ている
撃たれた腕を見てみると、まだ痕は残っている
ものの
痛みは完全になくなっていた
らだおはふわふわとした口調でそう言った
いつものあのヘルメットを被っていないから、
いつもより感情を読み取りやすい
すると、首に包帯が巻いてあるのが目にとまった
そんなテンションで済むことじゃねーだろ絶対
首に手を当て、へらへらと笑いながらそう言った
…俺、ドリさん守れなかったな…
俺が油断してたせいで…
俺のせいで…
目から溢れそうになる涙をなんとか抑えようと、
手で顔を覆った
ほぼゼロ距離で撃たれたドリさんが倒れる光景が
脳裏に焼き付いている
きっと暫くは目覚めないんだろうな…
顔を覆っていた手を離し、らだおの目を見た
ドリさんの免疫力が半端なかったらしく、想定
よりも早く目覚めたらしい
勿論まだ入院中だけど、普通に元気なんだとか
その後、他に被害に遭った人やあの女達について
など
いろいろ話を聞いた
犯人も捕まり、平穏な生活が戻ってきたという
のに
…嫌な予感がしてならないのは気のせいだろうか
stgr/我色響歌 ___ end…?













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。