第12話

~12話 ~
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2025/11/01 08:00 更新
























野外学習も、いよいよ終盤



最後のイベントは肝試し

j.p.
山頂にある鐘を鳴らして戻ってくる、
ルートは一本道 … 時間制限はなし ~ ~


先輩 が事前に説明していた通り、真っ暗な山道を登って

鐘を鳴らすという至ってシンプルな内容

 

ただ …… 夜の山は、想像以上に不気味だった



 

1年生のみで行われる肝試し



2人1組でグループ分けされ、班ごとに出発していく中

俺だけが、ひとり取り残された

y.a.
…… 俺、1人で行きます( 手 挙


先生にそう申し出た時、何人かの視線が

刺さるようだったけど気にしないようにした

y.a.
平気、大丈夫 … なはず


手渡された懐中電灯を握りしめ、

ゆっくりと山道に足を踏み入れる



木々の間を縫うような細い登山道



頭上を覆う枝葉に空の星さえ見えず、

暗闇が一層深まる

 



時おり遠くから聞こえる鐘の音



それが逆に孤独感を際立たせた

y.a.
みんな、もう鳴らしてる …… 俺だけ遅い


不安と焦り



それでも前へ進もうと、足を動かし続けた

 

でも、次第に道は細くなり草も深くなってきた

y.a.
おかしい、こんな道じゃなかったはず ……


足元が崩れ、次の瞬間には視界がぐるりと回っていた

y.a.
…… ッ!!

身体が斜面を滑り落ち、草と枝にぶつかりながらも

ようやく地面に倒れ込んだ

y.a.
ッ … いったぁ … 、


意識はある



でも右足を動かすと鋭い痛みが走った

y.a.
捻った … 


懐中電灯を拾い上げ、辺りを照らす



木々ばかりで、もはやどこがどこかも分からない



 

ポケットの携帯を取り出してみたけれど …… 圏外



そして、連絡先に 先輩 の名前はない

y.a.
…… 呼びたかったのに


思い浮かぶのは、あの人の声だった






j.p.
何かあったら、俺に頼れ







その言葉が、今も胸に響いていた

y.a.
… ごめん、…… ごめんなさい 先輩、ッ


声が震えて、涙が自然とこぼれた

 



たったひとりでいることの恐怖

誰にも助けを求められないことの無力感



暗闇の中、俺はただうずくまって泣いた
























── じゃぱぱ side

 



集合場所に戻ってきても、

ひとり帰ってこない名前があった

j.p.
…… ゆあんくん はまだ?


様子を見に戻った先生が、

.
彼は一人で行くって言ってたよ


と言った瞬間、胸がざわついた

j.p.
一人で … 、?


悪い予感が、冷たい汗となって背中を伝った



 

俺は、すぐに山へ入った



肝試しで使われているルートは1本道



けれど、少しでも道を外れれば遭難の危険だってある

j.p.
… ッ 、ゆあんくん!!( 


ライトで辺りを照らしながら、何度も名前を呼んだ



返事はない



焦りだけが増していく

j.p.
どこだ … 、どこにいる ッ ……!


しばらく進んだ先でようやく、かすかな声が聞こえた

y.a.
…… 、ッ せんぱい …?


俺ははっとして立ち止まり、耳を澄ませる

j.p.
ゆあんくん?!そこにいるの?!


声を辿って下を覗き込むと、

斜面の下に座り込む小さな姿があった

j.p.
ッ ッ ……!おい、大丈夫か?
今行くから!


回り道をして、ようやく彼の元へ駆け寄る



顔は涙で濡れていて、目は真っ赤だった

y.a.
せ、先輩 …… ッ( 


俺の顔を見るなり、

ゆあんくん は力いっぱい抱きついてきた



しゃくり上げながら、声にならない言葉を繰り返す

y.a.
… ごめん、迷惑 …… ッ 、ごめん ッ …なさ ッ …( 泣
j.p.
…… もういいよ、無事でよかった … ッ


俺も腕をまわして、

彼の震えた背中をそっと抱きしめた



何も言わなくても、

ゆあんくん がどれだけ怖かったかは伝わってきた

 



けれど、そのとき気づいた



彼の歩き方が少し変だったことに

j.p.
ゆあんくん 、足 …?
y.a.
… ッ ッ 捻った、歩けない ……
j.p.
ぇ … まじ?痛い …… よな
y.a.
…… 、( 


俺は迷うことなく、彼の身体をそっと背負った

j.p.
大丈夫、もう心配すんな
俺がちゃんと連れて帰るから、ね?


顔を見られないように前を向いたまま、

ゆあんくん を背負って歩く



背中から伝わる体温と小さな鼻すすりの音

 

そして、自分の心の奥から湧いてくる

見たことのない感情

j.p.
…… かわいい、なんて …


心の奥で浮かんだ言葉を、俺は必死に飲み込んだ



先輩として、生徒会長として ……

これは抱いてはいけない気持ちだと

 

でも



それでも

 

俺は、あの時のぬくもりを忘れられなかった























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