第28話

28
4,027
2026/06/17 04:29 更新





































体調も安定してきて、今日は会社に来ている






妊娠6ヶ月に突入したところだ







sm
sm
よいしょ、


常に自分の秘書室か社長室の中での行動が制限されて




見た目もお腹がで始めてるからあんまり社内をうろつけない

sm
sm
ちょっと、経営企画部覗いてきていい?
lk
lk
あぁ、気をつけてな



そこまでの範囲なら僕たちのことを知ってくれてる人がいるから行ってもいいよって





リノ社、…リノヒョンは送り出してくれる




hj
hj
お!!スンミナ来た〜休憩?
sm
sm
僕はずっと休憩だよㅎ
hn
hn
やー、お腹出てるね〜触りたい触りたい!
sm
sm
いいよ


まだちゃんと残されてる僕のデスクに座ってみんなが僕を囲う


社員
へぇ〜すっげぇな、短期間でこんな変化出るんだ
hj
hj
お腹詰まってるような感覚とかあるの?
sm
sm
うーん、なんだろう最初はわかんないけど
sm
sm
流石にここまで大きくなると、なんかいるって感覚あるかも
hn
hn
へぇ、本当すごいや
hj
hj
お前も生男子だろ?いつかこうなるかもよ
hn
hn
いや、それな?キツいよ絶対俺無理
sm
sm
ㅎㅎ



なんてお喋りをしていると











社員
誰か来る
hj
hj
やばいッ席戻れ!
hn
hn
ひぃ〜ッ
sm
sm
??



誰かが廊下からこちらに向かってくる声が聞こえた




一瞬でみんなが僕の周りから撤退して座席に戻る













in
in
その資料今印刷しちゃうのでデータだけ移動させますね
ジウン
ジウン
あぁ、ありがとうございます
sm
sm
……ぁ
in
in
あれ?スンミニヒョンここに居たんですか?
in
in
体調は?
sm
sm
平気だよ、ありがと
ジウン
ジウン
………





そこにやってきたのはきっと財務部との会議終わりのイエナと、資料の受け渡しでここまできたジウンさん






なんか、久しぶりに顔見た気がする


ジウン
ジウン
お体大丈夫ですか?
sm
sm
うん、最近は安定してます
ジウン
ジウン
よかった
hj
hj
…………
hn
hn
………チラッ
sm
sm
ちょっと、僕秘書室戻りますね
ジウン
ジウン
送ります



なんて歩いて15秒ほどの距離まで腰を支えられるようにして連れて行かれる





いやいや、やめてよ恥ずかしい


sm
sm
大丈夫ですよ1人で歩けるし
ジウン
ジウン
……できれば僕が側で支えたかった
sm
sm
……
ジウン
ジウン
ご結婚されるんですか?



そうジウンさんは僕の顔を見て呟く

sm
sm
………この子の父親は

お腹に手を当ててそこまで言った所で


lk
lk
スンミナ
sm
sm
!!
ジウン
ジウン
……
lk
lk
行くぞ
sm
sm
……ぁ、はい
ジウン
ジウン
この前まで入院してたんだぞ
ジウン
ジウン
どれだけ連れ回す気だ
lk
lk
毎日会社に来てるわけじゃない
sm
sm
………
lk
lk
ん、




リノヒョンに手を回されて僕は無意識にその出された手を掴む





そのまま社長室の中に連れて行かれた











ジウン
ジウン
………
 




































lk
lk
腹は減ってるか?
sm
sm
あ、えと
sm
sm
それなりにはって感じです
lk
lk
もう少しで片付くから終わったら昼飯でも食べに行こう
sm
sm
わかりました




社長室のソファに座りただぼーっとする





あのジウンさんの顔を思い出すと申し訳ない気持ちになっちゃうな



sm
sm
………
lk
lk
………チラ






それから1時間ほどでリノヒョンの仕事が終わり、2人ランチにやってきた








lk
lk
好きなもの頼め
sm
sm
やった



なるべく妊婦には良くない食べ物は避けて自分の食べたいものを注文する





日陰のテラス席で、外には川が流れているいい場所だ




lk
lk
暑くないか?室内に変えてもらうこともできるぞ
sm
sm
ううん、冷房の風きてるからここでいい



そう、川辺を散歩している人たちや、川を泳ぐ鯉、リードに繋がれたわんちゃんを眺めた
















プルルルルップルルルルッ












lk
lk
悪い、ちょっと…
sm
sm
うん



料理を待っている途中、リノヒョンのスマホが鳴り席を離れる





ただじぃーっと人たちを見下ろしていると












.
あぁ〜ヌナ〜待ってよ〜
.
ほら早くおいで〜
.
アッパ帰ってきちゃうよ〜早く帰ろう
sm
sm
………




きっと、お姉ちゃんと弟、そしてそのお母さんかな





お父さんの帰りを楽しみにするように3人で歩いている






sm
sm
……ヌナ、






6年半ほど前、僕のヌナは交通事故で亡くなった






車に撥ねられちゃったんだ































































sヌナ
sヌナ
スンミナ〜ヘッドフォン貸して〜
sm
sm
またぁ〜?前も貸したじゃん
sヌナ
sヌナ
スンミナのやつのほうが音いいんだもん
sm
sm
勉強は?
sヌナ
sヌナ
勉強しながら聴くの〜



僕とヌナは昔から仲が良かった




ヌナも2個しか違わない僕のことを可愛がってくれて




僕もそんなヌナが好きだった


















sヌナ
sヌナ
あ、そこ私も間違える
sm
sm
一緒にしないで
sヌナ
sヌナ
こーら、ヌナの方が頭はいいんだぞ〜
sm
sm
わかってるよ


ヌナも成績は優秀で、韓国でも有名な大学を受験するためによく勉強をしていた





そんなに毎日必死にやっているような素振りはなかったけど、しっかり頭は良くて





sオンマ
あら、今回もA判定?
sオンマ
すごいじゃない、合格確定ね
sm
sm
やば
sヌナ
sヌナ
わかんないよ、いきなり頭悪くなるかもㅎ
sm
sm
そんな事ないでしょ
sヌナ
sヌナ
いきなり倒れて受験すら受けられなくなるかもよ?ㅎ
sオンマ
それは困っちゃうわね〜






なんていつもヌナの明るさに、アッパがいない3人でも笑っていられた





優しくて、強くて思いやりのある、人として尊敬できる人だった
















sヌナ
sヌナ
大丈夫、私いるから
sm
sm
……うん




アッパがお酒に溺れて暴力を振るっても





いつも盾になって守ってくれた






家から逃げ出した時もヌナは僕の手を離さなかった







そんな僕にとっては幸せな生活をしていた高校一年生の冬



sm
sm
あれ、オンマ早くない?
sオンマ
お姉ちゃんの合格発表だからか緊張しちゃって



ヌナの大学受験の合格発表の日の朝



 


2月20日、今でもあの朝の事は覚えている









sm
sm
結果教えてね
sオンマ
直接聞きなさいよ〜
sm
sm
カトクでいいよ別に


なんて、僕も朝早くに学校に行って勉強しようとしていたので素っ気なく返し



sヌナ
sヌナ
んあれ……、もう学校?
sm
sm
今日は早めに
sヌナ
sヌナ
そ、車気をつけて〜z



起きてきたヌナにも適当に返事をして家を出ようとしたんだ


sm
sm
いい結果なんじゃない、なんとなく
sヌナ
sヌナ
……ㅎㅎ
sヌナ
sヌナ
だったらいいな



それが僕たちの最後の会話だった





























学校も早下校で、お昼の段階で家の方まで帰ってくると






近所のおばちゃんが焦ったようにキョロキョロしていて




.
あぁ!!スンミン君!!!
sm
sm
……??


僕を見るなり言葉詰まるようにとにかく車に乗るように促された





意味もわからず、乗り込み連れてこられた場所は大きな病院


看護師
……キムさんですか?
sm
sm
あ、はい……
看護師
こちらへ…



嫌な予感しかしなかったんだ





僕にとっての家族はオンマとヌナの2人だけ





その2人の声はどこからも聞こえず、僕1人が部屋に連れて行かれる





誰がいるかもしれないなんて予想はつくのに信じたくもなければ認めたくもなくて









医師
お姉さんは助けられませんでした…
sm
sm
………ヌ…ナ、?



真っ白になった毎日毎日見てきた顔






下半身は見られないほどの有様になってしまったらしい






医師
歩道に車が突っ込んできた事故で、お母様は一命は取り留めたのですが…
sm
sm
ぬッ…な、……ヌナッ、や…ッだ、
sm
sm
ヌナッ……ヌナァッ!!!





涙も出なかった





朝、いい結果なんじゃない?なんて言った自分を恨んで




もっと顔をちゃんと見て、話してたらなんて考えて





ヌナに「車気をつけてね」って言われて「ヌナもね」って返してればなにか違ったのかなとか




全て自分に非があるとまで考えてしまった




でも、どう後悔しても結果は何も変えられない






sm
sm
………ヌナ、死んじゃったって
sオンマ
……嘘、よ…嘘だわ…





本当に突然いなくなってしまったヌナ




事故のせいで全身麻痺になり、機械に繋がっていないと生きていられなくなったオンマも





ヌナの死を受け入れられず、精神的におかしくなっていた時期もあった




あの日、僕が一緒に合格発表を見に行ってたら何か少しは違ったかな





僕が死んで、ヌナは生きてたかな




















































sm
sm
(変な事思い出しちゃった……)






リノヒョンが戻ってくるまでの間に、ヌナとの記憶が蘇る





また、会いたいな




ヌナが生きてたら、今頃どんな暮らしをしていたんだろう






sm
sm
……ヌナも結婚してるのかな
lk
lk
悪い、取引先の秘書から
sm
sm
あ、いえいえ
lk
lk
………なにか嫌なこと考えてたか?
sm
sm
え?
lk
lk
離れてる間表情が曇ってたから



なんてリノヒョンは僕の変化にいち早く気がつく


sm
sm
ううん、色々思い出してて
lk
lk
…………あぁ
sm
sm
今度ヌナの所にも行って結婚するって伝えなきゃ
lk
lk
……そうだな
.
お待たせしました〜


そのタイミングで提供される料理





お腹も空いてたのですぐに僕たちは食事を始めた
















sm
sm
おいしぃ〜
lk
lk
ん、
sm
sm
もぐもぐ…




僕が好きなものをしれっと僕のお皿に乗っけてきたり






飲み物の減り具合に合わせて店員さんにお願いしたり





sm
sm
リノ社…ヒョンも、おいしい?
lk
lk
うん、うまい



手はあんまり動いてないくせに僕の顔を見ながらうまいとかいうから面白くて

sm
sm
僕の顔見てるだけじゃん
lk
lk
それだけでもご飯食べたみたいに幸せな気持ちになる
sm
sm
……なにそれ、ㅎㅎ
lk
lk
帰ったらゆっくり休もうか
lk
lk
今日は移動で疲れただろ
sm
sm
うん、そうする
lk
lk
ん、




そう優しく笑うリノヒョンを見ると、僕もふわっと軽くなって




 
また好きって気持ちが増えていくんだ



























プリ小説オーディオドラマ