【意味が分かると平和な話】
学校の帰り道、太宰と歩いていたら、
小さな占い屋を見つけたんだ。
太宰が指をさした方を見てみると、
絶対に当たる、と書いてある看板が。
太宰があまりにもしつこいので、
諦めて行ってみることにした。
次の日、太宰の言う通り晴れた。
雲一つ無い晴天だった。
あまりにも不思議なので、
これから毎日通うことにした。
占い屋の小屋を出たとき、太宰はそっぽを向いていた。
よくよく見てみると、顔を赤らめているようだ。
そう言うと、太宰は微笑みを浮かべた。
何故だ?死にたがりの太宰が、喜ばない…
太宰の発言に、俺は驚いた。
何故そんな酷いことを…
後日、その占い屋は潰れてしまった。
結局よく分からなかった。
占い屋の婆さんは、「潰れない」って言ってたのに…
意味怖ならぬ、意味平和やな(?)
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。