第16話

夢の中の光
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2022/09/10 01:00 更新
青田side
『たっくん』
青田
青田
…っ
『私のこと、覚えてる?』
青田
青田
…もちろん覚えてるよ…あや
『良かった、私のことなんて忘れて好きな子と幸せになってるんだと思ってた』
青田
青田
…ごめん、彩姉
俺が…彩姉のこと守れたのに…
『そんな暗い顔しないで、私はたっくんを守るために死んだんだから』
青田
青田
…彩姉…
『…もう私から解放されていいんだよ』
青田
青田
…そんな…彩姉を忘れるようなこと出来るわけないだろ…っ!
『でも、私はもうあなたの辛い顔は見たくない』
青田
青田
…それでも、俺は彩姉を忘れることなんて出来ない…
『本当に?最近あまり会いに来てくれないじゃん』
青田
青田
え…
『赤坂葉奈子さん?って子のこと気になってるんでしょ?』
青田
青田
!なんで知って…
『たっくんのこと、ずっと空から見てるから』
青田
青田
…赤坂には俺が片想いしてるだけだよ
全然俺のこと見てもらえないし
『え〜最近結構いい感じな気がするけどな〜』
青田
青田
…そもそも、赤坂を好きになんてなっちゃ駄目だったんだ
…彩姉を目の前で死なせた俺には、幸せになる権利なんてない
『…たっくんは私が代わりに死んでも、私の望みを叶えてくれないんだ』
青田
青田
…彩姉の望み?
『前に言ったことあると思うけどな〜…たっくんの幸せが私の幸せだって』
青田
青田
…え…
『…私はね、たっくんが生きて幸せでいるためにたっくんを庇って死んだんだよ、なのに幸せになる権利はないなんて言わないでよ』
青田
青田
…っ、彩姉…
『…あ、ほら見て、赤坂さんがもうすぐ来るみたいだよ』
青田
青田
…赤坂…
『…たっくんならきっと大丈夫だよ、頑張れ』
青田
青田
…うん
彩姉…俺頑張るよ
葉奈子
葉奈子
………青田
青田
青田
…っ、赤坂…
葉奈子
葉奈子
…あと少し、待ってくれない?
青田
青田
…え
葉奈子
葉奈子
あと少しで…青田に追いつけそうだから
青田
青田
…それって…
葉奈子
葉奈子
…私も、もう少しで青田のこと好きになれそうなの
青田
青田
…え…
葉奈子
葉奈子
…だから、待っててほしい
青田
青田
…分かった、待つよ
葉奈子
葉奈子
…ありがとう
青田
青田
…んぅ…
俺は再び目を覚ます。
…なんだ、今のは夢か。
彩姉を亡くしたのも結構前なのに、どうして今更…
青田
青田
!あ、てか赤坂!
俺が眠る前はここにいたけどどこに…
葉奈子
葉奈子
…んん…
青田
青田
赤坂が、俺が寝ているベッドにもたれて寝ている。
…そっか、ずっとここにいてくれたんだ。
青田
青田
…寝顔かわい…
俺は無意識に赤坂の頭を撫でる。
葉奈子
葉奈子
っ⁉︎
青田
青田
うおっ!
赤坂が跳ね起きる。
青田
青田
あー…ごめん起こしちゃった
葉奈子
葉奈子
え…?
おはよう…?
寝起きだからか混乱しているみたいだ。
葉奈子
葉奈子
…青田今私の頭触った?
青田
青田
っ、あ、ごめん
寝顔可愛くてつい
葉奈子
葉奈子
…は⁉︎寝顔見たの⁉︎///
赤坂の顔が真っ赤になっている。
葉奈子
葉奈子
もー最悪…絶対やばい顔してたでしょ
青田
青田
いやただただ可愛いだけだよ
…てか俺も寝顔見られてるしお互い様じゃん
葉奈子
葉奈子
青田の寝顔とは格が違いすぎるでしょ…
青田
青田
え、俺そんなにやばかった⁉︎
葉奈子
葉奈子
いや、そうじゃなくて…
元からイケメンな人と比べるもんじゃないでしょ
青田
青田
え…赤坂、俺のことイケメンって思ってくれてるの?
葉奈子
葉奈子
?そりゃそうでしょ
モデルだし
青田
青田
…やった…赤坂にイケメンって…
俺はその衝動で胸がいっぱいになる。
葉奈子
葉奈子
…良かった、いつもの青田に戻った
青田
青田
…え?
葉奈子
葉奈子
熱で頭ボーッとしてたのか知らないけど、さっきの青田は…ちょっと調子狂うし
赤坂がそう言いながら俯く。
青田
青田
え…俺ここに来るまでのこと頭ふわふわしててあんまり覚えてないんだ
俺赤坂に何かしちゃった…?
葉奈子
葉奈子
…いや、覚えてないならいい
赤坂が再び顔を赤らめる。
さっきの夢…
俺の妄想かもしれないけど…少しは赤坂が俺を意識してくれてるって思っていいのかな…
葉奈子
葉奈子
…あー!それより!
さっき青田寝てる時に「あや」って呼んでたけど、知り合い?
青田
青田
え、あー…まあ
葉奈子
葉奈子
そっか…
俺はこの時の赤坂に不審感をあまり抱かなかった。

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