葉奈子side
ようやく全員が揃い、池のほとりに向かう。
澪と黒木は仲直りしたように見えたが、結局澪は私にくっついている。
前を歩いていた縲が声を上げる。
水面が、木々の間から漏れる光に照らされてキラキラ輝いている。
…ユラユラ。
…あ、今水が揺れた?
私の腕にしがみついていたはずの澪がいつの間にかいなくなっていた。
気がつくと、周りにいるのは青田だけだった。
てか、何気に二人で話すのちょっと久々な気がする…
思わず青田を見ると…寂しそうな顔をしている。
…なんか今日の青田、いつもの勢い余った感じじゃないから調子狂うな…
青田がそう言った途端…私を抱きしめる。
さすがの私も少し動揺してしまう。
耳元で囁かれる。
青田が私を抱きしめる力を強める。
動こうとしても全く身動きが取れない。
私を抱きしめていた力が弱くなった代わりに、青田の体重がのしかかる。
…え、待って、青田の身体、熱い…
青田の額に手を当てる。
もしかして、昨日雨に濡れたから…!
意識が朦朧として会話が上手く出来ない青田を日当たりのいい草むらに寝かせ、私は黒木を探しに行った。
青田side
起きあがろうとすると、頭がガンガンする。
赤坂に再び額を触られる。
疲労もあったのか、布団を掛けられると再び眠りについた___
















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!