第15話

もういっそ、諦めてしまおうか
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2022/08/17 16:00 更新
葉奈子side
ようやく全員が揃い、池のほとりに向かう。
澪
…ねぇハナコ
葉奈子
葉奈子
ん?
澪
…後で、話聞いてくれる?
葉奈子
葉奈子
…ん、分かった
澪と黒木は仲直りしたように見えたが、結局澪は私にくっついている。
縲
…あ!着いた!ここだよ!
前を歩いていた縲が声を上げる。
葉奈子
葉奈子
…わ、綺麗…
水面が、木々の間から漏れる光に照らされてキラキラ輝いている。
…ユラユラ。
…あ、今水が揺れた?
葉奈子
葉奈子
…あ、澪、あれ魚…って、あれ、いない
私の腕にしがみついていたはずの澪がいつの間にかいなくなっていた。
青田
青田
白石は黒木と他の所見に行ったよ
葉奈子
葉奈子
!青田…
気がつくと、周りにいるのは青田だけだった。
てか、何気に二人で話すのちょっと久々な気がする…
葉奈子
葉奈子
…衣苺達は?
青田
青田
黄島と桃瀬も別の所
葉奈子
葉奈子
…そっか
青田
青田
…俺と二人は嫌?
葉奈子
葉奈子
!え、いやそういうわけじゃ…
思わず青田を見ると…寂しそうな顔をしている。
青田
青田
…なぁ、俺はまだ赤坂の視界に入れてない?
葉奈子
葉奈子
いや、ちゃんと考えてるよ…青田のことも
…なんか今日の青田、いつもの勢い余った感じじゃないから調子狂うな…
青田
青田
…俺、赤坂の気持ちの整理がつくまでは、とりあえず待つつもりでいたんだけど…黒木と仲良いとこ見たりしたら、もう我慢出来ない
葉奈子
葉奈子
…え
青田がそう言った途端…私を抱きしめる。
葉奈子
葉奈子
…え、ちょ、青田?//
さすがの私も少し動揺してしまう。
青田
青田
…俺じゃ駄目?
耳元で囁かれる。
葉奈子
葉奈子
ま、待って!
まず一旦この手を離して…
青田
青田
やだ、離したくない
葉奈子
葉奈子
ちょっと!
青田が私を抱きしめる力を強める。
動こうとしても全く身動きが取れない。
青田
青田
…いっそ、諦められたらいいのに
葉奈子
葉奈子
…青田?
私を抱きしめていた力が弱くなった代わりに、青田の体重がのしかかる。
…え、待って、青田の身体、熱い…
葉奈子
葉奈子
…もしかして
青田
青田
…?
青田の額に手を当てる。
葉奈子
葉奈子
あっつ!やっぱり熱あるじゃん!
青田
青田
え…?熱…?
もしかして、昨日雨に濡れたから…!
葉奈子
葉奈子
…ちょっと一旦寝かせるからここで待ってて!
黒木呼んでくる!
意識が朦朧もうろうとして会話が上手く出来ない青田を日当たりのいい草むらに寝かせ、私は黒木を探しに行った。
青田side
青田
青田
…んっ
起きあがろうとすると、頭がガンガンする。
葉奈子
葉奈子
…あ、青田起きた?
青田
青田
…俺…なんで寝て…
葉奈子
葉奈子
青田、熱出したんだよ
私と黒木でコテージまで運んだの
青田
青田
…え、赤坂が?ごめん、重かったよな
葉奈子
葉奈子
まあ多少はね
黒木もいたし、部活でよくおんぶとか肩車でダッシュしたりしてるから割と慣れてるし
青田
青田
バスケ部すごいな…
葉奈子
葉奈子
…ちょっと失礼
青田
青田
っ!
赤坂に再び額を触られる。
葉奈子
葉奈子
あ、ちょっと熱下がったかも
青田
青田
…他のみんなは?
葉奈子
葉奈子
澪達は今お昼食べてるよ
私は青田が元気になったら一緒に食べようと思ってたんだけど
青田
青田
!え、なら俺たちも…うっ…
葉奈子
葉奈子
ちょ、急に起き上がらない方がいいって!
まだ熱あるんだから
青田
青田
でも、赤坂が食べる時間無くなる…
葉奈子
葉奈子
私のことはいいからゆっくり休んで
青田
青田
…ん、ありがと…
疲労もあったのか、布団を掛けられると再び眠りについた___

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