第60話

60話 その言霊は、虚を変える
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2024/03/26 10:48
テラ
テラ
はぁ…はぁ…はぁ…
ハクは、余裕の笑みを浮かべていた
ハク
ハク
なあ…もう、終わりか?
そう言いながら、ハクは近づいてきた
俺の体は、なぜか動かなかった
こいつの木刀は、鋼すらも叩き割る
そんな物で叩かれたら、ひとたまりもないだろう
そんな事を思っていた時だった
???
バン
そう、背後で声がした時には、目の前の男は吹っ飛んだいた
インヘアー
インヘアー
…案外、風で人を飛ばせるもんなんだな
俺はてきとうな効果音を口にしながら指先で突風を出していた
もう、覚悟はできた
俺は、笑みを浮かべながら呟いた
俺は、眼帯をゆっくり外した
俺は、タバコを取り出して吸った
インヘアー
インヘアー
ゲホッゲホゲホ
やっぱ格好つかないな、俺
インヘアー
インヘアー
…まあいい、やってやるよ
ハク
ハク
現実を見せてやる
そう言って猛スピードで突っ込んでくる…
未来を俺の左目は映した
だから、俺は移動する
そして虚は、映したものを歪ませ、再び整える
そして見せたのは、大ぶりな木刀
なので俺は木刀が振るわれる瞬間に能力を発動し、遮断して木刀を防ぎ、そのまま拳を叩き込む
ハク
ハク
ぐっ
そして虚は無理矢理木刀を振り下ろす未来を映した
だから俺は右に動く
そして木刀は俺の頬のすれすれを通った
そしてそのまま俺は顔面に蹴りを入れる
そして吹っ飛んだところで俺が近づいた
しかし虚は俺が真っ二つに切られる姿を映した
なので俺はすぐに反転し、範囲外に転がり込む
そして木刀は空を斬った
そして俺はそこに発した
インヘアー
インヘアー
行動を停止しろ
そして、ハクの動きは止まった
インヘアー
インヘアー
「不可能を可能に」だったか?
インヘアー
インヘアー
便利だが俺の能力の前では無意味だ
インヘアー
インヘアー
…さて、後は俺達がトップとなって国を変えるだけか
俺はそう言って指示を出す目的であろうマイクに向かって行った
そして、そして、そして
俺の背中から、生暖かい物が滴った
インヘアー
インヘアー
…は?
そして俺が振り返ると
Y.U
Y.U
もう遅い
そう言って、Y.Uは、ナイフを引き抜いた

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