あの後突如任務が入った僕は一人で
下弦位の鬼の討伐に来ていた。
その時はアイツに遭遇するなんて思って無かった
上弦!!しかも弐か!僕1人でも倒せるが
生憎ここは人里が近い!
なんとかしないと…被害が…
人間を助けたいと思ってるか、か…
思ってると言ったら嘘になる。
鬼と人は同じだ。鬼は人間とは違い、
鳥や牛を食べれない。だから生きるために
人を喰う。なのに何故彼らが殺されなければ
ならないんだ。それは今まで数え切れない程
考えた。考えても考えても答えが出なかった。
鬼は生きる為に人を喰う、
人は今日を生き延びる為に鬼狩りに頼り、
鬼を切る。鬼がいなくなれば、
人は怯えることはない。夜が来るたび、
鬼に怯えて眠れない夜を過ごす事もなくなる。
だが人を助けても助けても言われる事は皆同じ
"なんであの人を殺したの!!人殺し!!"
今まで何百と言われた言葉、
助けても人殺しと言われるなら助けたくない
だが、大切な人を守りたい。
気がつけば僕は一筋の涙を流していた。
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next 24話 誘い
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。