アイドルがファンに殺害傷れ
犯人は自死というセンセーショナルなニュースは
あれから1時間も置かずに出回った
世間の反応としては概ね同情的な意見が多かった
だが、案の定というべきか
人間の本性というべきか
死者を玩具にして他人の注目を浴びたい連中はそこらに居て
私達は戸籍を社長夫婦に移していたのもあり
ニュースの中心に取り上げられる事は無かった
それでも多くの勝手な推測や怪文書があれば
中には真実に近いものもあって
ルビーは世間の声に切れ散らかしていたけど
それも長くはなかった
3日も経てばアイの死亡というコンテンツは消費されつくし
少し早い雪が降り
交通網が麻痺というニュース以降
話題に挙げられる事も無くなった
雪が
アイの死を覆い隠すように
世間の興味が薄れても
私達はまだ現実と向き合う必要があった
犯人が既に死んでいる事と
私の年齢もあり取り調べは簡素なものに終わったけど
意外者向けのカウンセリングは長く続いた
ミヤコさんはうちの子にならないかと提案をしてきた
ルビーは泣きながらミヤコさんに抱きついた
私はもう放心状態だ
アクアもそういう状態だった
バッ
また新しい事件が起きた
僕等の妹、姉が行方不明になった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。