第9話

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2024/06/25 06:59
ギホ=ジョングクが訪ねてくると喜んだボンワンは

ギホのポケットを探して録音中の携帯電話を取り出

し、

「相変わらずだな。15年前にもこんなことをしてい

たのに…」

と歯を食いしばった。

「お父さんも相変わらずだ。また僕は殴られるの

か?」

とジョングクが言い返すと、

「だから負けるんだ」

と拳を突き出したボンワンは

「父親の背中に刀を差す子をどうやってあきらめる

っていうんだ。どこの父親がそうだって言うんだ?

私がお前たちを苦労して食べさせたっていうのに、

どうしてこんなことをするんだ」

と言いながら暴行を続けた。

「どうか僕たちを忘れて父さんの人生を歩んでく

れ。近くに来ただけだ。すぐに通報するから」

と言うと、

「なんで?父親が自分の子を見つけると言っただけ

のに」

とあざ笑ったボンワンは、ジョングクがポケットに

入れていたもう一つの録音機を取り出して見せると

表情が固まった。

ジョングクは

「これですべてではない。15年前から今この瞬間ま

で父さんの暴行、暴言全部集めておいた。家の内外

にCCTVを全部つけておいたから来ないでくれ。父さ

んが家の近くに来た瞬間、この証拠をすべて持って

すぐに警察署に行く」

と警告した。

ボンワンはすぐにジョングクに飛びついたが、今回

はジョングクの力に勝てなかった。

「弱くて殴られたんじゃない。必要だから殴られて

いた」

と言ったジョングクは

「あの時のソウル駅ではお前だったよな?モモカを

連れて飛び出した奴は」

というボンワンの言葉に

「モモカの近く行ってみろ。その時は父親も何もな

い」

という言い残して立ち去った。

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