第10話

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2026/03/14 09:56 更新



 神威の甘い熱が肌を灼き 、 呼吸さえも彼のものになりかけていたその時 ____





神楽
 ___  いい加減にするネ !! このバカ兄貴ィィ !! 

 鼓膜を突き破るような怒号とともに 、 頑丈な団長室の扉が物理的に吹き飛んだ 。


(なまえ)
あなた
 ... かぐらっ !! 
神威
 げっ 、 神楽  ...    


 神威がわずかに顔をしかめ 、 私を庇うように抱き寄せたまま振り返る 。 


 土煙の中から現れたのは朱色の番傘を構え 、 怒髪天を突く勢いの神楽だった 。


神楽
 何が『ご褒美』だヨ !! 
神楽
 団長室から変な声が漏れてて阿伏兎が耳を塞いで困ってたネ !! 
神楽
このハレンチ野郎 !! 
神威
 ひどいな 、 家族に向かってそんな言い方 
神威
 俺たちは今 、 積もる話をしていただけだよ 
神楽
 服がはだけてるのに説得力ゼロだヨ !! 


 神楽ちゃんは迷わず番傘を神威に向けてぶっ放した 。 


 神威は私を抱えたまま 、 ひらりと身をかわして窓際へ着地する 。


神楽
 あなたの下の名前  、 大丈夫かヨ ! 
神楽
 こんな変態の毒牙にかかる前に 、 私が助けてやるネ ! 
神威
 ダメだよ神楽 、 あなたの下の名前は自分から俺を追ってきたんだ 。 
神威
 江戸の犬たちに懐きそうになってたから 、 今しっかりしつけし直してあげてたところさ 


 神威の目が 、 再び冷たく据わる 。


 一方で 、 神楽ちゃんも一歩も引かない 



神楽
 しつけが必要なのはお前の方だヨ !! 
神楽
 あなたの下の名前   、 江戸のアイツらも必死に探してるネ ! 
神楽
  マヨラーが泣きそうな顔でパトカー乗り回して 、 
 総悟がイライラして街中でバズーカ乱射して大惨事だヨ ! 


 神楽の背後から 、 さらに聞き覚えのある怒鳴り声が近づいてくる 


土方 十四郎
 ガキィィィ !!  逃げられると思ってんじゃねぇぞゴラァ !! 
(なまえ)
あなた
 土方さん  ...  

 どうやら真選組も 、 神楽の手引きか何かで宇宙船の場所を突き止めたらしい 。


 神威はチッと舌打ちをすると 、 私の腰をさらに強く抱きしめた 。



神威
 せっかくいいところだったのに 。 
神威
 神楽 、 あんたもあの男たちも 、 本当に邪魔だね 
神楽
 あなたの下の名前は渡さないネ !  
神楽
 家族の縁を切ってでも 、 お前みたいなケダモノからは守るヨ ! 



土方 十四郎
 神威ィィィ !! 覚悟しやがれ !! 


 神楽ちゃんが蹴り破った扉の残骸をさらに踏み越えて 、 


 怒号と共に土方さんが 、 そして背後から沖田くんが室内に雪崩れ込んできた 。


土方 十四郎
 やっと見つけたぜ 。 
 俺の管轄で勝手な真似してくれたお返し 、 たっぷりさせて貰うわ 
沖田 総悟
 おやおやバカ兄貴 。 女の子をベッドに押し倒して何してんですかィ 。 
沖田 総悟
 これは公序良俗に反する罪で即死刑ですね 


 土方さんの刀が神威の喉元を狙い 、

 沖田くんは抜刀しながらもその瞳にどす黒い独占欲を宿して私を凝視している 。


神威
 あははしつこいね 、 江戸の番犬たちは 。 
 神楽に連れてきてもらったの ? 
神威
  情けないなぁ 
神楽
 うるさいネ ! こいつらは勝手についてきただけだヨ !  
神楽
 私があなたの下の名前を連れて帰るネ ! 


 神威は私を片腕で抱き寄せたまま 、 

 もう片方の手で番傘を構え 、 土方さんの斬撃を火花を散らして受け止めた 








 良ければ !! 🌝💖

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