第9話

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2026/03/14 04:17 更新










 宇宙船の最深部 、 第七師団団長室 。


 そこは銀河の星々が窓の外を流れる 、 美しくも残酷な鳥籠だった 。
神威
 ねぇ 、 また外を見てる 。 
 あんなに騒がしい江戸が恋しい ? 


 背後から伸びてきた腕が 、 私の腰を強引に抱き寄せる 。


 神威の顎が私の肩に乗せられ 、 編み上げた長い髪がさらりと頬を掠めた 。


(なまえ)
あなた
 ...  恋しくないよ  、 眩しかっただけ  ...  
神威
 へぇ 。 俺の隣より 、 あのお巡りさんたちの方が眩しかったってことかな 


 神威の低い声が耳朶を震わせる 。 途端、腰を抱く腕に力がこもった 。


 私の体をくるりと反転させると 、 冷たい窓ガラスに押し付ける 。


 ひんやりとした感触と 、 神威の熱い体温に挟まれて逃げ場がなくなる 



神威
 あはは 、 顔赤いよ 、 可愛いね 。 
神威
 ……でも 、 ダメだよ 。 あなたの下の名前の瞳に映っていいのは 、 俺だけでしょ ? 


 神威の大きな手が 、 私の両手首を頭の上で固定した 。


 抵抗なんて無意味だと知っている 。


 彼は私を壊さないように加減しているけれどその瞳の奥には 、 


 いつだって私を飲み込もうとする飢えた獣が潜んでいた 。 



(なまえ)
あなた
 ...  苦しい 、 
神威
 苦しい ? それとも 、 もっとお仕置きしてほしい ? 


 彼は私の首筋に鼻先を埋め 、 深く息を吸い込む 。 

 真選組の匂いなんて 、 もうとっくに消えているはずなのに 、 

 彼は執拗に鎖骨から胸元にかけて 、 真っ赤な独占の痕を刻み込んでいく 。




神威
 あーあ 、 本当に困ったな 。 
神威
 あなたの下の名前がこんなに弱くて可愛いから 、 俺戦いに行くのも忘れちゃいそうだよ 


 囁きながら神威の唇が私の耳たぶを甘く噛んだ 。

 その瞬間 、 電流が走ったような熱が体に広がる 。


 彼は満足そうに目を細めると 、 


 私の服のボタンを一つ 、 また一つと 、 焦らすように外していった 。 


神威
 いい ? ここは宇宙の真ん中 。 
神威
 あのお巡りさんたちも 、 誰も助けに来られない 。
 ……あなたの下の名前を可愛がってあげられるのは世界で俺だけなんだ 


 外を流れる星の光が 、 神威の琥珀色の瞳を怪しく照らす 。


 私は 、 神威の腕の中で溶かされ自分という存在が神威の色に染まっていくのを 、 

 ただ受け入れることしかできなかった 。


神威
 逃げようなんて 、 思わないでね 。 
神威
 もしそんなことしたら 、 今度こそ本当に足枷つけちゃうからさ 


 冗談めかした口調の裏に 、 本物の狂気を滲ませて 。

 神威は深い口づけで 、 私の呼吸をすべて奪い去った 。





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