神威の笑顔が深まった瞬間 、 空気が凍りついた 。
彼は地を蹴るなり 、 目にも止まらぬ速さで土方さんの懐に潜り込む
土方さんの刀が空を切る 。
神威の振るった番傘が 、 強烈な衝撃波を伴って真選組の面々を薙ぎ払った 。
爆風で土煙が舞い上がる中 、 私の視界が急激に反転する 。
気づけば 、 私は神威の頑丈な腕に横抱きにされていた 。
彼の体温は驚くほど高く 、 服からは鉄錆のような血の匂いが漂う 。
土方さんが瓦礫を跳ね除け 、 執念深く追いすがろうとする 。
沖田くんのバズーカが火を噴いたが 、
神威は私を抱えたまま 、 重力を無視したような動きで屋根を飛び越えた 。
神威の低い声が 、 私の耳元で震える 。
背後で遠ざかる真選組の怒号と 、 追いかけてくる足音 。
けれど神威の腕の力は 、 骨が軋むほどに強まっていく 。
彼の琥珀色の瞳には 、 再会の喜びよりも深い昏い独占欲が渦巻いていた 。
真選組の「檻」から抜け出した先は 、 神威という名のもっと逃げ場のない「奈落」だった 。
宇宙船の奥深く 、 外の喧騒を遮断した静かな自室 。
神威は床に座り込む私をひょいと抱き上げると 、
あまりにも優しく 、 柔らかなベッドの上へと降ろした 。
さっきまでの狂気じみた殺気はどこへやら 、
神威はいつもの無邪気な笑顔に戻り 、 私の頬を包み込むように撫でる 。
その手は驚くほど温かくて 、 でも逃げ出すことなんて許さない強引な力がこもっていた 。
唇に人差し指を立てて 、 彼は私の言葉を遮った 。
そのまま 、 ゆっくりと覆いかぶさってくる 。
重なり合う体温 。 逃げ場をなくすように 、 彼の手が私の髪を指に絡め取った 。
囁きとともに 、 首筋に柔らかな唇が落とされる 。
噛みつくような激しさはない 。
けれど吸い付くような 、 執拗で深い口づけ 。
鎖骨のくぼみに 、 彼だけの「印」がゆっくりと赤く刻まれていく 。
彼は私の手首を掴むと 、 自分の首に回させた 。
拒絶を許さない 、 けれど溶けるような愛撫 。
耳元で囁かれる甘い吐息が 、 真選組と一緒にいた数日間の記憶を強引に塗りつぶしていく 。
神威の琥珀色の瞳が 、 とろけるような熱を帯びて私を射抜く 。
激しく 、 けれど壊すのを惜しむような甘い指先が私の服の隙間から滑り込んだ 。
江戸の喧騒も正義を掲げる刀の音も 、 もう届かない 。
私は 、 私が求めた「光」……冷酷で甘美な太陽にどこまでも深く灼き尽くされていった。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。