私はテヒョンに言われたことを信じて特にあの後輩について頭になかった。
いつもどおりに、会社にいって仕事をする
休憩のために外に出れば、春がやってきたことを知らせるように少し暖かくてほんのりと春の匂いが私の鼻に通り抜けていった。
なんだか、充実していてとっても気分がいい
デスクに戻って、一時間後ぐらいだった。
いきなり天気は変わって、大雨が降ってきた
天気予報では言ってなかったのに、、、
急いで鞄の中を確認すると、折り畳み傘も入っていなかった。
こんな雨のなか、一人で帰るなんてまるで悲しいことがあったひとみたい
周りからの目を気にしながら、オフィス街を歩く。
コツコツと音を立てて歩くOLが何人も私の横を通る。
皆傘を持っていて、、本当に恥ずかしい気分だ
なんだか、恥ずかしくて俯きながら歩いていると
どんっ、
通行人の誰かとぶつかってしまった。
その瞬間こんな声が聞こえた。
「かわいそ、笑」
この声は私の耳元で聞こえた。すぐに後ろを振り向いても私の後ろには誰もいなかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!