シディは構わず走る
フェミ、と言う、あの少女は
自分を犠牲にし、自分達を助けた
なら、彼女に報いるためには
今、逃げるしかない
シディが黙って走る
その脳裏には一つ、浮かんでいた
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自分の子供と瓜二つな、青年の姿が頭に浮かぶ
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シディは急に走るのを辞めた
倒れ、苦しそうに息をする
このままじゃ、見つかる
体は動かない
焦りがシディを蝕む
だが、シディは意識を手放した
父さんが気絶した
どうする、どうする
こんな時に発作も被さる
苦しい
父さん抱えて逃げなきゃ
………逃げなきゃ
自分の体が限界だ
父さんも限界だ
なら、動ける俺しか
しかし、もう動けない
絶望した時。
レンゲが蹴りで飛んできた
カゲチヨはレンゲに向かって倒れ込んだ
研究所からの脱出を図った























編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。