第12話

秘密のクッキング!
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2026/01/05 05:44 更新
夜も更け、静まり返ったスカラビアの厨房。
俺は、目の前のまな板と格闘していた。
ランダル
ランダル
クソッ、なんでこんなに滑るんだよ。
ジャミル
ジャミル
危なっかしくて見ていられないな
背後から呆れたような声がして、ジャミルの胸板が俺の背中にぴったりと重なった。
ジャミルは俺の背後から腕を伸ばし、俺の手を上から包み込むようにして包丁を握らせる。
ランダル
ランダル
ジャミル、近いって…
ジャミル
ジャミル
教えろと言い出したのはお前だろう。……集中しろ。
ジャミルの低い声が、耳元で心地よく響く。
彼は俺の手を誘導しながら、鮮やかな手つきで野菜を刻んでいく。
トントン、とリズム良く響く音が、静かな厨房に心地よく響いた。
ランダル
ランダル
お前、本当に何でもできるんだな
ジャミル
ジャミル
何でもやらされてきただけだ。
……だが、こうしてお前に教えている時間は、嫌いじゃない
ジャミルは包丁を置くと、俺の肩に顎を乗せて、鍋から立ち上る湯気を眺めた。
いつもは完璧な副寮長として気を張っている彼も、俺と二人きりの時は、
こうして少しだけ甘えるような仕草を見せる。
ジャミル
ジャミル
味見してみろ。
ジャミルがスプーンですくったスープを、フーフーと冷ましてから俺の口元へ運ぶ。
俺は少し照れながらも、それを口に含んだ。
ランダル
ランダル
美味い。……けど、ちょっと熱い
不意に、ジャミルの唇が俺の唇に重なった。
スープの熱さとは違う、心臓が跳ねるような熱。ジャミルは俺の腰を引き寄せ、深くて優しいキスを落とす。
ランダル
ランダル
ん、……っ、……ジャミル、料理、焦げちゃうだろ
ジャミル
ジャミル
…構わない。
ジャミルは俺の首筋に顔を埋め、低い声で、愛おしそうに囁いた。
ジャミル
ジャミル
ランダル。……お前が俺の隣にいることが、今の俺にとって一番の休息だ
俺の肌が、幸せな温度で淡い桃色に染まっていく。
支配や野心のために始まった関係だったけれど、今この場所にあるのは、誰にも邪魔されない、俺たちだけの温かな時間だった。
すみません、いつもより短くなってしまいました。

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