ﾁ ｭ ﾝ ﾁ ｭ ﾝ …
私は眠い目を抑えて布団から起き上がる
今日から新しい場所と考えると少し憂鬱だが朝の準備をする
誰にも見られていない今なら逃げ出せるのでは…？
私は朝の準備を終え、急いでドアを開ける＿＿＿
ｶﾞ ﾁ ｬ
＿＿＿間に合わなかった…
私は素直に着いて行くことにした
ｺ ﾂ ｺ ﾂ
私は歩きながら街並みを見ていた
中華街とか絵や写真とかでしか見た事がなかったから新鮮だ
そんな危ない街には見えないけどな…
ﾄﾞ ｶ ｧ ｧ ｧ ﾝ !!!!!!
…………前言撤回
なんでトラックがビルに刺さってるの…！？そして「また」ッて！？前もあったの…！？
慣れれば何とかなるの…？
ピタッと何かの建物の前で止まる
肩が跳ね上がる
そう言ってあの人は建物の中に入っていった
＿＿＿今から会う人達は本当に私を受け入れてくれるの？
大丈夫…だってあの人が保護してくれる人達だって言ってた
＿＿＿其れがもし嘘なら？又酷い目に会わされるのでは？
………………
一人になった途端に悲惨な事しか思い浮かばなくなる
呼吸が苦しくなり、膝が震える
私は思わず、その場から逃げ出した＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
資料の紙を抱えながら賢治は太宰に返事をする
苦虫を噛み潰したような顔をする太宰
ｼ ｰ ﾝ
待てど暮せどあなたの下の名前は入って来ない
ドアを開けた先に、彼女の姿は消えていた
探偵社に国木田の絶叫が轟いた
