んぁー、眩し……
紫外線が痛いぜ
スマホで時間を確認すると、朝の5時
早いな……
しゃーない、これは何時までたってもあるあるなんだから
ほんで、まだ時間はたっぷりあることだし
そして、もう一度眠りについた
いっやー、やっぱ二度寝ほど気持ちいいもんはないね
はてさて、今は何時やら……
もうとっくに試合始まってるんすけど!
二度寝なんかしなけりゃ良かった〜〜〜(泣)
急いで準備し、食パンをくわえ、ドアノブに手を掛けて猛ダッシュでトンネルへと向かった
が、その道中
マジでGoog○eマップ信用ならねぇ……!
そしてその挙句
モブ共に絡まれてしまった
ふざっけんじゃねえ、名前すらないモブ共が!!
この超絶美少女で今からタイマン見に行くあなたの下の名前ちゃんにちょっかいかけんじゃないわよ!!
そう言ったはいいものの
このモブ共はどうやら諦めが悪いらしい
私の腕を掴んできた
ってか推しの勇姿見るより楽しいことってないだろ
舐めてんのか
うわやっば、コイツ手出してきやがった
でもそれ以上にやばいのは、私ケンカできないんじゃん!!
やばい、やられる……!
そう思った矢先
ドゴっ!!
私の拳が、相手に直撃した
いやいやいやなに今の!?
私じゃないよ!?
こんな可憐な乙女が人殴れるわけないじゃん!!
うわまた来た!
だけど、私の意思とは遠く、反射的に、また勝手に相手を殴っていた
………あ、この感覚、知ってるかも
もちろん、私が生きてきた感じたものじゃない
この体の持ち主“ 東雲あなたの下の名前 “の感じたものだった
気づけば、周りにはモブ共が転がっていた
……やべえ、ことはたちが言ってたの絶対これじゃん!
全っ然ヤワじゃないじゃんか、私
あ、てかやばい!
頼んますぜGoog○eマップ
今度こそ私を連れてって!!
扉を開けると、そこにはやりあっている桜と十亀がいた
あっかん完全に乗り遅れてる!!
そーっと蘇枋の隣に座ると、小声で何やら話しかけてきた
マジで許さねぇ、絶望の淵に立って地獄に行け!!
んあれ?というか蘇枋、いつの間に私を下の名前で……ま、いっか
今は桜の勝負に集中!
ステージを見ると、桜は十亀の下駄によって地面に叩きつけられていた
うわ、痛そー……絶対食らいたくない
鼻血をだらだらと流しながら、桜は十亀を睨む
ドカン、と壇上に響く下駄の音
その下駄は、桜のすぐ真横にあった
十亀はステージから降り、有馬と鹿沼の前に立った
事情を話した有馬と鹿沼は、十亀によって殴られた
そして、スカジャンを脱がし、再び桜の前へと向かった
それからというもの、十亀の拳には迷いがあった
さっきまでのキレも、思いも、何も無かった
気づけば口が開いていた
来たぁぁぁぁ!!
私の好きな言葉!
「自分勝手上等!」
これやっぱ何回聞いても桜溢れてて好きなんだよなぁ
パァンと桜のキックが、十亀の顔面にヒットした
どう見たって痛そうなのに、十亀はまだ笑ってる
十亀は桜に一撃を入れるが、まだ持ちこたえる
下駄を脱ぎ散らかし、髪ゴムを解いて、桜の名を呼んで構えた
その姿に、私はどうしようもなく満足をしていた
















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!