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第1話

悪ノ娘
245
2022/01/12 09:30
「さぁ、跪きなさい!」

昔昔あるところに悪役非道の王国の頂点に君臨するは齢14の王女様
展覧豪華な上土品
顔のよく似た召使い 愛馬の名前はジョセフィーヌ 全てが全て彼女の物
お金が足りなくなったら 愚民どもから搾り取れ
私に逆らうもの達は 粛清してしまえ
「さぁ、跪きなさい」
悪の華可憐に咲く鮮やかな彩りで周りの哀れな雑草は嗚呼養分と朽ちていく

暴君王女が恋するは 海の向こうの青い人
けれども彼は隣国の 緑の女に一目惚れ
嫉妬に狂った王女様 ある日大臣をよびだして 静かな声で言いました 緑の国を滅ぼしなさい
幾多の家が焼き払われ 幾多の命が消えてゆく
苦しむ人々の嘆きは王女には届かない
「あら、おやつの時間だわ」
悪の華可憐に散る 狂おしい彩りで
とても美しい花なのに
嗚呼棘が多すぎて触れない

悪の王女を倒すべく ついに人々は立ち上がる
むこうの彼らを率いるは赤き鎧の女剣士
積もりに積もったその怒り 国全体を包み込んだ
長年の戦で疲れた 兵士たちなど敵ではない
遂に王宮は囲まれて 家臣達も逃げ出した
可愛く可憐な王女様 ついに捕らえられた
「この、無礼者!」
悪の華 可憐に咲く
悲しげな彩りで 彼女の為の楽園は
嗚呼 脆く儚く崩れてく
むかしむかしあるところに 悪役非道の王国の
頂点に君臨してた 齢14の王女様
処刑の時間は午後3時 教会の鐘が鳴る時間
王女と呼ばれたその人は 1人牢屋でなにを思う
ついにその時はやって来て 終わりを告げる金がなる 民衆などには目もくれず
彼女はこういった
「あら、おやつの時間だわ」
悪の華可憐に散る
鮮やかな彩りで
後の人々はこう語る 嗚呼彼女は正に悪ノ娘

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