第83話

家庭科
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2026/09/06 10:25 更新
 テストの日、久しぶりに歩いて本校舎に向かった。いつも通りに、先生が集中の妨害をしてくる。こっそりみんなを見たけれど、集中は乱されてない。
 それはきっと、やるべきことがハッキリしているからなのかな。
 後日のテスト返し。けれど、点数発表だけをまずは済ませるらしい。
 ただ、特別条件を出した私だけは一旦置いておくんだって。
「国語、E組1位、神崎有希子。同じく学年1位、神崎有希子!」
 有希子ちゃん…!良かった。頑張ってたもの。
「────────」
 他の教科の発表もして、手に入れた権利は3本。A組との勝負にも勝ちが確定して、あとは私だけ。
「…あなたの名字あなたの下の名前、全教科満点!おめでとうございます」
 すげえ!と、歓声が上がった。
 良かった。これで満点じゃなかったらちょっと恥ずかしかったし。
「(4本ですか。少しキツイですが、まあ大丈夫でしょう)」
「それでは、破壊できる触手は4本ということで…」
「ちょっと待てよ」
 どうしたんだろう。
「5教科といえば『国・数・理・社・家』だろ」
 家庭科…ね。殺せんせーとテストを作る先生は趣向が違うから、ちょっと難しかった。
 そう思ってると、狭間さん達4人が家庭科のテストを見せる。
「にゅやっ!ででででも、家庭科は5教科に含まれませんよ!?」
 やっぱり、そう返ってくるよね。と思っていると、カルマくんが千葉くんから耳打ちされて声をあげる。
「5教科最大の”家庭科様”に失礼じゃね?殺せんせー」
 その声を口火に、みんなが声を上げた。
 生徒の声に弱い殺せんせーは結局、触手を8本破壊する権利を与えることになる。
 千葉くんって意外と策士だなぁ。
 みんなが騒いでいると、ひっそりと外へ行ってしまったカルマくんが気になる。
「磯貝くん、カルマくんが外行っちゃったけど、大丈夫かな?」
 近くに居た磯貝くんに聞いてみた。
 それに、磯貝くんならみんなのこともよくみているし、どうしたらいいか教えてくれそうだもの。
「そっとしておいてやれ」
 そっとする…か。たしかに、いつの間にか殺せんせーもいなくなってるから、きっと大丈夫だよね。

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