今日は球技大会。この日は、憂鬱になる。
元A組だった私が何言ってんのって話になるけど、E組のみんなだって人間なんだから、いじめみたいに接するのは良くないかなって、ずっと、モヤモヤしている。
今日は、そんなE組が見世物にされる、とっても嫌な日。
でも、今年は違う。E組は、暗殺者として育てられ、球技も、人外の殺せんせーに教えてもらった。
「大丈夫、いい感じに盛り下げるよ」
「メグちゃん…」
ちょっと不安そうな私の顔を見てか、メグちゃんがそう言ってくれた。
そうだよね、私たちだって、男子たちだって、そんなに弱くないんだから。
「うん!がんばろ!」
そう言うとメグちゃんは、満足そうに笑った。
女子の試合が終わる。負けてしまったけれど、ギリギリだったから盛り下げられたのかなって思う。
「ごめんねみんな…女バスの主将の胸に殺意が沸いて周りが見えなくなっちゃって…」
「大丈夫だよ、カエデちゃん。負けちゃったけど、ちょっとくらい本校舎の人達を見返せたじゃない」
そう、勝つのが目的じゃない。もちろん勝ちたいけれど私は、E組への軽蔑を無くしたいだけなんだ。
「っていうかさ…」
「ん?」
「茅野っちって、巨乳に殺意沸くけど、あなたの下の名前には全然だよね」
言われてみれば確かに…私カエデちゃんに殺意を向けられたことはないかも。
ってか、巨乳って言われるとちょっと恥ずかしくなってきた…
「あなたの下の名前ちゃんは別なの!」
そんな風に話しながらE組と野球部のエキシビションに向かう。
着いた先では、バント作戦が成功して点数を取ったであろう点数ボードと、バントの構えをしている野球部、そして、監督の席に座った理事長先生と洗脳中の進藤くんが居た。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!