第150話

楽屋
990
2023/04/06 12:55
紅白歌合戦初出場も決まった俺らだが、年末は大きな歌番組もいっぱいある。歌番組の場合、打ち合わせ、リハーサル等をそれぞれの歌手の方がされるので本番までの待ち時間も長くて楽屋での時間が増える。
オフの日がなかなか合わない俺と流星にとっては、その待ち時間が2人の時間みたいになっている。
大吾
流星、今日の香水なんか前のより好きかも。
流星
そうなん?新しく買ったやつつけてるんよ。
大吾
甘くていい匂いする。もっと嗅がして。
流星
大ちゃん、くすぐったい。
大吾
流星は首筋弱いもんな。
流星
もう、はずかしいやん。
大ちゃんは楽屋にあるソファで俺をバックハグして嬉しそうにはしゃいでる。ドキドキするけど、やっぱり抱きしめられると嬉しい。
はっすん
いいなぁ、大ちゃんもりゅちぇも幸せそうで。俺も誰かといちゃいちゃしたい。
謙杜
2人はつきあってんやから、仕方ないでしょ。大橋くんも誰かいい人見つけたらどうですか?
はっすん
よーし、今日は謙杜や。
謙杜
や、そこは丈くんでええでしょ?
はっすん
丈くんは照れ屋さんやから、こんなとこでしたら怒られるから。
丈くん
なんやねん、その裏ではやってますみたいな言い方は?
はっすん
や、そうではないけど。
丈くん
大体、お前らが見境なくイチャイチャするからやろ。
大吾
だって、目の前に流星がおるんやもん。イチャイチャせんと失礼やろ?
流星
えっ、そんなこと思うてイチャイチャしてたん?
大吾
嘘やで。好きやから。チュッ。
謙杜
あー、また人の目の前でチューしてるやん。
みっちー
長尾、騒ぎすぎ。
丈くん
あんなにピュアやったみっちーさえ、お前らのイチャイチャに慣れてしもうとるやん。
流星
ごめんな、みっちー。大ちゃんって勝手にこういう事するから。
みっちー
そう言ってる流星くんも嫌がってないでしょ。
大吾
ほら、流星、みっちーにまでバレてもうてるやん。
俺と大ちゃんの交際はいたって順調で、お仕事も順調でこんなに幸せでええんかなと思うくらいだ。
大吾
流星、なにしてるん?
流星
インスタのリール。この前、マフラー巻いて撮ったやん。
大吾
あー、俺と流星のはなくて、何でか流星が恭平といちゃついてたヤツな。
恭平
俺はりゅちぇといちゃついてたわけやないっすよ。そう見えるんは、りゅちぇがかわいいからやないですか?
大吾
まぁ、流星はかわいいからな。
恭平
やし、ファンに見せんても、こんだけ楽屋でイチャイチャしてんやったらええでしょ?
大吾
流星は大ちゃんのやもんな。
流星
あんまり言われ過ぎると恥ずかしい。
大吾
はずかしがってる流星もかわいい。
流星
ありがとう。
マネ「じゃあ、とりあえずリハ全部終わって、本番まであと2時間なんで順番にメイクお願いします。」


7人「はーい。」
本番が近づくと大ちゃんのぬくもりがからだから消える。さっきまでの僕の大ちゃんやなくて、なにわ男子の西畑大吾になる。


その瞬間を見ていまだにかっこいいなぁと思う俺って大ちゃんの事、好きすぎるんかもしれん。
大吾
流星、がんばろな。
流星
うん。

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