私 達 が 死ぬ 予定 の 前日
私 は 学校 を サボって 燈矢 と 一緒 に いる 。
昼 の 太陽 が ぎら ぎら と 照り つける 中 、
雑草 が 生い 茂った アスファルト の 上 を 歩く 。
そこ は もう 誰 も 来る こと の ない 色 を 失った 遊園地 だった 。
錆びた ポップコーン の 屋台 、 剥がれ 落ちた イルミネーション に
馬 の 首 が 傾いた まま 止まって いる メリーゴーランド 。
誰 も いない のに 、 まる で 人 の 笑い 声 が まだ 残っている みたい で
不思議 と 胸 が ざわついた 。
隣 で 燈矢 が 不敵 に 笑う
思わず 顔 が 熱く なった
不意 に 手首 を 引かれる 。
ざらついた 指先 が 触れて 、 思わず 体 を 張る 。
観覧車 。
錆び ついた 鉄骨 が 軋み を 上げ ながら 、
空 を 突き 刺す よう に そびえて いる 。
思わず 揶揄う と 、 彼 は 鼻 で 笑った 。
彼 は 煙草 を 口 に 咥え 、 火 を つけた 。
橙 色 の 火 が 一瞬 だけ その 瞳 を 照らす 。
風 に 流れる 煙 を 見ながら 、 私 は ぽつり と 尋ねた
燈矢 は 一拍 置いて わざと らしく 考える 素振り を して から
ニヤ っと 口角 を 上げた 。
頬 が 一気 に 熱く なる 。
彼 の 声 は 低く 揶揄う よう で 、
それで いて 底 に 熱 を 含んで いた 。
胸 の 鼓動 が 煩い ほど 響き いて 鬱陶しい 。
私 は 視線 を 逸らす しか なかった 。
燈矢 が 立ち 止まる 。
その 横顔 は 一瞬 、 哀しみ にも 似た 色 を 帯びて いた 。
彼 の 手 が 、 そっと 私 の 手 を 握った 。
ざらついた 掌 の 温もり に 涙 が じわ っと 滲む 。
そう 言って は 私 の 頭 を 優しく 撫でた 。
その 不器用 な 優しさ に 、 涙 が 零れ そう に なって 俯いた 。
来園 して 数時間 が 経ち 、 広場 の 真ん中 に
ある ベンチ に 座り 込む 。
木 の 板 は ところ どころ 剥がれて いる けれど 、
座って みれば 意外 と 落ち 着いた 。
唐突 な 言葉 に 、 胸 が 締め つけ られる 。
視線 を 逸らす 私 に 燈矢 は 笑った
その 言葉 に 、 どうしよう も なく 涙 が 込み 上げる 。
必死 に 堪える と 、 燈矢 が 肩 を 抱いて くれた 。
正直 に 言う と 、 彼 は 驚いた 顔 を して から
ゆっくり と 笑った 。
沈黙 が 落ちる 。
遠く で 風 が 乗り物 を 軋ませる 音 が 響いて 、
やけに 世界 が 静か に 思えた 。
短く 、 けれど 確か に 言葉 が 落ちた 。
私 も 小さく 息 を 吸って 答える 。
太陽 の 下 で 、 二人 の 影 が 重なった 。
廃墟 の 遊園地 で 燈矢 と 交わした 約束 と 想い は 、
壊れた アトラクション より も ずっと
鮮やか に 私 の 胸 に 焼き 付いて いる 。
燈矢 と 一緒 に いられる 事 が ただ ただ 幸せ だった 。
𝐍𝐞𝐱𝐭 ▷▶︎▷ 最後 の 花火











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。