小声と言ってもこちらにも聞こえる声量…
当然サラ・コレット嬢にも聞こえている
コレット嬢は細い眉をヒクヒクと震わせたが
やがて金髪の髪を指でいじりフンと鼻を鳴らした
自分がつまらない存在であることは
嫌になるぐらい自覚している
みんなと同じ話題で盛り上がれない
流行りのものが何一つわからない
興味があるのは数字と魔術だけ
だから俯いて誰とも目を合わせないように
じっとしていることしかできない
今も俯き石のように固まっていると
コレット嬢が突然手を伸ばして私の三つ編みを掴んだ
突然の出来事にヒィッと恐怖に息をのむ
と、コレット嬢の鋭い声で言う
コレット嬢はおさげを解いて編み直し始めた
この場に鏡はないため
自分の頭がどんなことになっているのか分からない
やがてコレット嬢が満足そうに頷き
そう言ってズカズカと大股で自分の席に戻っていった
ゆっくり自分の頭に指先で触れる
そこには、柔らかな手触りのリボンが揺れていた













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。