夢主視点
明るい声が,旧校舎のトイレに響く。
緊張した様子で返事をするのは
八尋寧々ちゃん。
その様子を少し離れたところから見て,
私は小さく息をついた。
花子くんの助手。
人間側の“窓口”。
そして私は、、零番。 境界側。
……賑やか。
思わず,少し笑ってしまう。
寧々ちゃんがこっちを見る。
少し曖昧に答える。
その言葉に,彼女は少しだけ首をかしげた。
そう言った瞬間。
――ゾワッ
背筋に、嫌な感覚が走る。
空気が、微かに歪む。
ほんの一瞬。
でも、確かに“ズレた”。
花子くんがこちらを見る
そう言うと,彼の目が少し細くなる。
軽く言ってるけど,ちゃんと察してる。
寧々ちゃんが慌てて周りを見る。
花子くんがひらひら手を振る。
……たしかに、今は。
でも。
私はそっと,一歩外に出る。
振り返ると,花子くんがじっと見ている。
そう言って歩き出す。
でも、、
腕を掴まれる。
その声は,少し低い。
…過保護…笑
そう言って私から手を離す
流石に…
寧々ちゃんを巻き込む訳にはいかないか…
まぁ,なんかあったらいけないし…
私が言葉を放つと
紫色の人魂が現れる。
これは私が零番に任命された時に付いてきたもの。
そう言って私と花子くんはトイレを後にした。
















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!