呪霊の術式が何とも厄介だ。
金狼と銀狼を救助できたのは良かった。だが二人は呪われていた。この類の呪いは、解呪するために呪霊を祓わなければならないのだが ...
恐らく術式があらゆるスピードを加速させる、といった物だろう。だから金狼達の呪われるスピードがどんどん早くなっている。恐らく、あと 10 分後が峠になるだろう。それまでには祓わなければならない。
一度動きを止めたらどうなるのだろうか。そのままのスピードで走り続けることが出来るのか ? はたまた、加速する前のスピードに戻るのか ?
どちらにせよ、呪霊の動きを一瞬でも止めなければ話にならないな。
コハクに呪霊を追ってもらい、その間に二人が倒れている場所に戻り、槍を拝借する。
術式発動 ___
決定的成功が出たおかげで、槍を二つ同時に呪具化することが出来た。
広い領域だな。それに薄暗い。
お陰で、
銀狼の槍を投擲。こちらは避けられたが、2 本目の金狼の槍を投げたら、当たった感触だ。
耳をつんざくような呪霊の叫び声。恐らく動きは止まったのだろう。
数秒後、領域が解除された。
止めをさせたのだろう。
消失反応があった。
金狼が起きたようだ。起きたばかりで脳がまだ寝ているのか ( 医学的に正しい表現なのかこれ ? ) 、コハクをしっかりと認識できていないようだった。
弟の銀狼も、起きてはいないが呪われていた先程よりかは呼吸が安定している。きっと数分もすれば起きるだろう。
そう言って目の前に 3 本指を立てる。脳に障害が残っている可能性を視野に入れている。
元々目が悪いらしく、近くの地面を弄ってから見つけたメガネを掛けて、金狼は答えた。
少し目を細めてはいたが、スムーズに答えられていた。脳に障害は残っていないようだ。
銀狼を背負って、二人に声をかける。
2026 2 / 16 修正済











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。