始業式 一番キライなとき…
毎年行われるものだ
退屈でつまらない
たまに他の生徒が大声を出すとき
大抵私はめんどくさくなる
クラス発表はすでClas○iというもので配信されていた
当然友達はいない
クラスが分かれてしまった…
こんな…
くだらないことで…
一年前…
私もここなはとても仲が良い
でも、それは私が演じていただけ
ここなは本当の私を知らない
聞きたかった
聞いてみたかったことを思い切ってここなに言った
頑張る…
そんな言葉が嘘になるということはもうわかっていた
そんな言葉が
本当じゃないことなんて…
兎乃 水春
2年A組 4番
また、
嘘ついちゃうな……
ガラガラ
ドアを開ける
数人いるが誰も私を知らない
だからなのか、驚いた顔をしていた
はぁ…何処に行ってもそうか…
あと始業式まで20分もある
やることがなかったため私は荷物を教室に置き、
それから、ルートの教室がある
D組、E組、F組へ行くことにした
サードに居たら驚くでしょうね…
だってこの学院、転校生とか来ないから
トコトコトコ…
階段を歩く
近くには誰もいない
まだみんな来てないのかな……
でも、それはそれで好都合
バレたら溜まったもんじゃないから…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!