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想乃は、俺の隣で考えるようなポーズをとって、その後、すっくと立ち上がる。
なんで、知ってるんだ......?
軽い疑問と共に隣の少女を見上げる。
すると彼女は、いたずらっぽい笑顔で言った。
―――――
さっきまでのことを思い出して、また想乃について気になってしまう。
確かに今日は義姉さんのために、俺自身が考えていることをするつもりだったんだけど。
それを誰かに言った覚えはない。
それに、想乃とは最近会ったばかりなんだ......。
............ん?
そういえば、ここにくる前──やり直すために過去にくる前──、俺は想乃と出会ったことがない。
それなのに、なぜか彼女に俺と義姉さんのことを話してる。
まるで、はじめからこうすべきだったかのように、すらすらと。
......そのことを話す、というのをはじめから知っていたかのように。
──......なーんてなーー。
体を大きく反らして、伸びをする。
こうやって何かを考えていないと、義姉さんのことを思い出すからなあ......。
もやもや考えていると、義姉さんの声が聞こえてきた。
見ると、すでに俺の部屋の前に。
少し開いたドアの前で、小さく手を降っている。
はやっ......って、俺が気づかなかっただけか。
そう言うと、こちらの返事を待たずに部屋へと戻る義姉さん。
また転んだりしなきゃいいけど......。
そんな予感が的中したのか、何か倒れるような音が聞こえてきた。
大丈夫か......?
義姉さんに話したいことがあるって言ったのは今回が初めてだから、これからどうなるのかは分からない。
けど、これが俺の考え出した 方法 なんだ。
上手くいくといいけど......。
この時俺は、Ropenterで言われた
「過去を変えることはできない」という言葉をすっかり忘れていた。















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。