NOside
聖バレンタイン記念日など無くれば佳い______
中原中也はマフィアに来てから本気で、そう思っていた
それもこれも、全て“アレ”の所為だ
中也は、とある人物達に視線を落とした
自分にとって誰よりも守りたい存在は大量のカードや
花束、猪口冷糖を持った部下の対応に追われていた
溜息混じりに中也は、そう云った
まだ、出勤して一時間も経っていないと云うのに
これだけの行列が出来て居る
______夕方には、どれだけの数になっている事か
そして、彼女の事
彼女は、マフィアの人間が贈る物は全て受け取る
理由は単純…家族からの贈り物は誰だって、
基本的には貰うだろう?
見ているしか出来無い、中也や太宰が
どんな気持ちかも知らないで
あなたはモテる…唯、ひたすらにモテる
当然、異性だけではなく同性にもモテる
中也の部下が薔薇の花束を贈った事を彼は知っている
如何云って渡そうか…熱心に、それだけを考えていた
中也自身も、別にモテない訳では無い
彼の凛々しい姿に恋焦がれる女は、そう珍しくもない
また、中也は彼女と同じく同性にも好かれる
2人共、美しい美貌の持ち主なのだから当然か_____
その為、本気でないのであれば、中也だって
あなたへの贈り物は目を瞑るのだ
______問題なのは、彼女に恋愛感情を抱いている輩
義理として渡せば善いものの、彼女を
自分のものにしようする
中也は舌打ちしながら、近くにあった
自販機で缶珈琲を買った
中也とあなたは付き合っている訳では無い
何故なら、中也が未だ彼女に告白をしていないからだ
だから、彼女を抑制する資格も権利も無い
だが______
そうなのだ…彼女に贈り物を贈るだけで無い
彼女に云い寄り、手を握り…あろう事か
顔が触れそうな所まで近付けたりする輩も居る
______今日、2月14日“聖バレンタイン記念日”
世間一般で恋人達の日と云われる、この日は女性が
好意を寄せる男性に猪口冷糖を贈る日とされている
だが、それは“あくまで日本だけ”______
実際には、男性が好意を寄せる女性に
花やカードを贈る日らしい
勿論、此処は日本なのだから
女性から男性に贈って貰って構わない
だが、此処にはあなたの名字あなたが居る所為でマフィアでは
男性から女性どころか…女性から女性が主流となった
______つまり、この日は彼女に贈り物が集中するのだ
あなたside
今日は久し振りに探偵社との
合同任務で、すっごく楽しみにしてたんだけど…
何で喧嘩しないの???←
絶対、何かあった時のやつじゃん…((泣
この場合、何の話をするべきなの?
あ、そうだ!今日って聖バレンタイン記念日
だったから2人の“猪口事情”でも聞いてみよう☆
…本当に
こっちは、この不穏な空気を
和らげようと必死に考えたのにさ←
私の言葉を遮るなんて良い度胸じゃない?
治達の所、戻らないと_____
太宰side

そう云って、走り出してから三分後
軽く返り血を浴びたあなたが戻って来た
本人曰く、狙撃者の携帯から我々の標的は
既に逃げた事が判ったらしい
恐らく君は、誰に貰っても同じ反応をするのだろう
それは、何年も前から知っている
_____それでも
この笑顔を一瞬でも私の為だけに見せてくれるのなら
私は何回でも、何十回でも君に贈り続けるよ
中也side
何で、手前は何時も…こういう時には鋭いんだよ
彼奴等の想いには気付いてねェーのに
…多分、此奴は来年も再来年もモテ続けるんだろうな
その度に俺は、嫉妬で怒り狂うかもしれない
だが______
あなたが俺に向ける、その笑顔が
これからも変わらず続くんだとしたら…
_______今年から少しだけ、この日が好きになれそうだ
NOside
翌日______
当然かもしれないが、あなたが太宰や紅葉にも同じ
マカロンを渡して居た所を中也は目撃する
そんな中也が落胆し、1日中
機嫌が悪かった事は云うまでも無いだろう

アンケート
ホントのホントに最終決戦!!
青春・学園
44%
コメディ
56%
投票数: 204票














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。