「しあわせれすとらん」という名前のレストランがある。
外装はシンプル、内装は洒落た雰囲気なこの店は、「熊」と名乗る料理人兼オーナーが一人で切り盛りしている様で、こじんまりとしている。
室内の広さを見るに、レストランの中に入れる客は精々二人程度。
一見、そこら辺にある個人で開業している店であるが、此処は他と少し違うらしい。
メニューの中にあるのは、「しゅわしゅわオムライス」や「ねこちゃんまかろん」など料理にオリジナルの名前をつけているもの。
そして、「褒められるしあわせ」や「ライバルに勝ったしあわせ」。
到底料理とは思えない──本来は人間が”感じる”ものである「しあわせ」が羅列されている。
この店は、料理としあわせをセットで頼まなければならない。
そして、その代金として払うものは金ではなく「しあわせ」。
料理を買えば金を払うように、しあわせを買えばしあわせを払う。それが、「しあわせれすとらん」の常識。
この店で行われるのは、しあわせの等価交換。
───それは、何を目的としているのだろうか。
ネタ提供者様 ▼












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。