はるから相談を受けて1週間が経った
今日はるは麻依に気持ちを伝える
なんでかよくわからないけどメイクをしっかりしてみたり
髪を巻いてみたり
香水をつけてみたり
スカートをいつもより短くしてみたり
私が告白するわけでもないのに
これで振り向いてくれないかななんて
「早く行かないとじゃないの!?
晴人くんと待ち合わせしてるんでしょ!!!」
今日は何故かはると一緒に登校する
こういうとこだよ
諦められないじゃんか
はるの手を掴んで走り出す
用事なんてない
それもこれもはるに頼まれたから
ついに放課後になった
はるが行こうとしてる
だめ
行かないで
離れないで
そんなことを思っているうちにはるの手を掴んでいた
もう言ってしまおうか
告白は成功しない
麻依ははるのことどうも思ってない
私は好きだよ
私にすればいいじゃん
最低だな、私
失敗するよ
結局気づいて貰えなかった
はるは私のことどうも思ってないもんね
私の事なんか見てないよね
誰もいない教室で泣いた
私の誰にも届かない
伝えることの出来ない
秘めた想い
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。