夢を見た
誰かが私を呼ぶ声
人間だった頃の■■が私に向かって話す
嗚呼 酷い夢だ
タッタッタッタッ
自分の荒くなる息もはっきり分かる
ポロポロと涙も流れるのもよくわかる
それによって鼻が熱くなるのも 息もしづらくなる
誰もいない山の中腹
息が切れて休んでいた
そして__
ザシュッ
ガバッ
昔
しかもよりによって 平安の記憶
また夢…
夜の 薄気味悪い森の奥
ザッザッザッと 整備されてない獣道を 簡単に歩く
奥から 言い争う男女の声が聞こえる
凛とした 女性の声
…あれ?
私は__
『我ら』という一人称を使って話しかけるその声は
気味悪く思ってしまうほど優しい声色だった
グググッと少し怯む様子が見える
そんな時
赤ん坊の泣き声が聞こえてきた
それも かなり近くで
どうやら 後から来た女性が抱えていた赤ん坊が泣いたようだ
スッ…と視界が細い手の影で覆われる
瞼を閉じたのだろうか
どんどん
視界が
パチッ
ムクッ
さっきの夢
妙にリアルな夢だったなぁ…
どうせ 夢だから
でも心の片隅では
その夢に対する違和感は拭い切れなかった
シャンッ(神楽鈴
シャンッ(神楽鈴












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。