その後、続々とゴールして障害物競走は幕を閉じた。
僕は角の生えた自身の姉の肩に手を置いて、探りさぐり話しかけた。
ギューッ
そいつは急に抱きしめてきて。
泣きそうな声が、僕の肩で発された。
この反応は、まるで死人にあった時のような反応だ。
僕が数ある前世の中で姉さんより死んだことがあるのは…2回。
ただ…この「ごめん」が
守れなかった「ごめん」なのか
殺してしまった「ごめん」なのか
どっちだ…。
どちらの記憶も、姉さんの髪は透き通るような赤だった。
どっちだ…
そっちか…。
間違いない。
今、姉さんは
鬼だ。
ズズズズズズズズ…
姉さんの角が体内にしまわれていく。
髪色も赤から僕と同じ青に戻った。
思ったより上位だったんだろうな…。
というか…まだ自分の身に何が起きたのかすら
よく理解できてないと思う…。
その一瞬で、全員の狙いは緑谷出久一択になった。
突然来た轟焦凍は、姉さんに拒絶されて諦めたのか去っていった。
騎馬戦が始まった。
途端、ほとんどの騎馬が1人をロックオンした。
僕たち2人騎馬は、僕が姉さんをおぶることで成立している。
ねぇ。知ってた?
軍人が本気で気配を消そうとするとね?
「あれ!?さっきまであったはず…!!」
「おい!お前はちまきは!!?」
ザワッ
一瞬で私たちに視線が向いた。
「クッソが…!」
どこからか、そんな声が聞こえた気がした。
ザワッ
タタタタタタッ
海斗は私を背負っているにも関わらず
軽々しく走る。
その足についていけるはずもなく、次々と撒いていく。
結局、そのまま逃げ切って2位通過。
休憩時間
ひとまず、決勝トーナメントの説明が始まった。
さっき食べたバナナの味がまだ口の中に残っている感じがする。
バナナの味って結構しつこいんだよね。
そのままトーナメントの説明は終わり、くじ引きの時間だ。
私の相手は…
それだけいって、私は控え室に歩いて行った。
第一回戦 第三試合
闇肆姉vs上鳴
パキパキパキ…
私と上鳴の間に、自分の頭より上ほどの高さの氷壁が現れた。
パキパキパキ
第一回戦 第四試合
飯田vs闇肆弟
飯田は自慢の足でフィールド内で海斗を追いかけ回す。
ザワッ
ドカンッ
ガラガラッ
フィールド内から飯田が突然消えた。
立っているのは海斗1人だけ。
その代わり、フィールドの外側の壁から、大きめの土煙が立っている。
やっぱり…すごいな…。
私に向かって大きく手を振る。
私も控えめに手を振りかえす。
すると、120点満点の笑顔で…
と、言った。
私は、それしか返す言葉が見つからないほど動揺した。
そっか…次は海斗とだ…
どうしよう…
私…まだ一回も勝てたことないのに…!!
そういうことで、私と海斗の試合は…
あなたの下の名前じゃなくて、あなたのカタカナの名前(ブラクロとか)になった。
負けられない。
スクロールお疲れ様でした!
いよいよ始まる姉弟対決!!
どっちが勝つかな〜…?
それではまた次の話で会いましょう!!












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。