とりあえず、四角形の短い一辺に、私、恵茉ちゃん、葵姫ちゃんの順で座った。
スクリーンが切り替わる。
白い箱の中を見ると、小さなサイコロがあった。
目の数は1から6。
彫ってあるタイプではなく、印刷されているみたいだ。
大きさと重さも普通で、特に変わったところは無い。
その言葉に一部の人が騒ぎ出した。
でも、私を含めほとんどの人が大した反応をしない。
破滅ゲーム経験者なだけある。
しかも、そもそも説明を聞いてない人すらいるから、その度胸は凄いとしか言えない。
サイコロの目は向かい合う面の合計が7だ。
つまり、パッと見て1が出たと思っても、オーガナイザーに送られるのは6。
スクリーンに映るオーガナイザーがニヤリと笑った。
人が死ぬ系の何かだ。
つまり、最終的に各クラスの人数は11人。
最初のほぼ半分だ。
画面が切り替わって、他クラスの様子が四分割にされて見れるようになった。
とても静かな空間に、コロコロとサイコロの音だけが響く。
私のサイコロの、上の面の数字は2だ。
だから、送られたのは5。
かなりいい方だ。
サイコロを見た人たちは、様々な反応をしている。
とにかく表情を変えない人、6でも出たのかあからさまに喜ぶ人、良いとも悪いとも取れる笑い方をする人。
スクリーンには自分のクラスだけが表示された。
『1×2×2×2×3×3×4×4×4×5×5×5×5×5=14400000』
6は1人もいないけど、5が5人もいるのは大きいだろう。
そして、1は1人だけだ。
そんな人がいるのか。
殺すのは嫌だけど、自分が殺されることは無いと思うと、かなり良い立場だ。
誰だろうと思ってみていると、1人の男子が立ち上がった。
痩せているけど背が高くて、頭脳面で強そうな雰囲気を醸し出していて、威圧感がある。
すっと息を飲む音がたくさん聞こえた。
太刀沢中学校と言えば、県内一のヤンキー校と言われている。
そして、生徒数が200人越え。
そんな中で生き残ったのだから、間違いなく強い。
ただ、恵茉ちゃんたちとは違い、誰かと仲良くしようとする空気は全くなさそうだ。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。