淡々としたスレイヤーの声が聞こえて来て、毒で苦しむ人の姿が見えた。
それに連なるようにして、無事な人たちの悲鳴が聞こえてくる。
何事も無かった景悟がどこか他人事みたいにのんびりとした口調で、でも本当に可哀想と思っているようにも聞こえる声色で言う。
瑠香という子も、それに同意して小さく頷いた。
……この2人は、同じ学校の人たちのことをあまり信用していないのかもしれない。
じゃあ、僕はというと、純粋に信用しているとは言えなかった。
未来がある程度強いのは分かっている。
2回も破滅ゲームで生き残ったという事実がある上に、なんと言うか出ているオーラもその辺の中学生とは少し違う。
でも、そもそも信用するという以前に、未来の事をほとんど何も分かっていないから、素直に背中を預けられる存在ではないというか……。
そして、詩。
僕が信用しなくちゃいけないのは分かっているけど、このゲームにおいてはかなりの不安がある。
運動はできる方なのかもしれないけど、すごく才能があるという訳では無い。
何より、人を殺せる人間じゃないし、何人もの人が死ぬこの環境ではああいう優しすぎる精神が耐えられない。
もちろん信じてはいるけど、ずっと近くにいたからこそ現実が手に取るように分かる。
スレイヤーの指示が聞こえてきて、一旦その思考を辞める。
教室に入ると、人数分の机が円状に並べられていた。
そして、黒板に付けられたスクリーンには『クラス対抗4字以上しりとり大会』と紫色の文字でシンプルに書かれている。
絶対に場違いな明るいトーンで喋る、頭のおかしそうな強者が2人。
他の人たちの反応は様々だ。
露骨にも嫌そうな顔をする人もいれば、嬉しそうな人もいるし、何が何だかよくわかっていなさそうな人もいる。
至ってシンプルなルールだ。
5クラス中1クラスが全員死刑というのはかなりキツいけど、それ以外に人が死ぬことはないのだろうか。
だとしたら、破滅ゲームらしくない。
と思ったら、それを見透かしたようにスレイヤーが付け足した。
A、B、Cという3人がその順番でしりとりをしていたとして、Bが言えなくなったら処刑。
Aの次の人はCになるけど、Cが言えなくなったら処刑で、更にAは2回次の人を脱落させているから殺されるということらしい。
ただ、これも上手くいけば死者は出ない。
始まる前にスレイヤーに直接言われた″代表者″が今のところ役割を果たしていないことも考えると、さらにルールがありそうだ。
皆様こんばんは!
作者の藍です。
2025年はほとんど更新できていませんでした。おそらく2026年もこれくらいマイペースに進むと思いますが、よろしくお願いします。
実は、第1章からちょくちょく内容を更新しておりまして、途中で書き方が変わったりしていますが、ご了承ください。
それでは、今年も1年お疲れ様でした!
良いお年をお迎えください〜!












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。