第9話

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2025/08/24 09:02 更新
第7話「支え合う場所」








夜風の冷たさで少し落ち着いた心を抱えながら、私はハルトと一緒に練習室のドアを開けた。
全員の視線が一斉にこちらを向く。重い空気の中、私は深く頭を下げた。




















(なまえ)
あなた
さっきは、本当にごめんなさい……。
(なまえ)
あなた
自分のことでいっぱいいっぱいになって、みんなを困らせたのに、ちゃんと向き合えなくて……。
みんなが心配してくれてたのも知ってたのに、気づかないふりしてごめん。
























練習室がしんと静まる。

その静けさを破ったのは、ヨシの軽い声だった。





















ヨシ
ヨシ
もう、大丈夫やで。おかえり

















肩を軽く叩かれて、私の胸の奥の張り詰めたものが少し緩んだ。






























ジフンがゆっくり立ち上がり、あなたの前に歩み寄る。
視線を合わせたまま、低い声で口を開いた。































ジフン
ジフン
俺こそ、ごめん。守りたかっただけなのに、言い方がほんとに最低やった。
あんな風にぶつけたくなかったのに……本当は、倒れる前に休んでほしかっただけで...












涙がまたこみ上げてくるのを堪えながら、私は笑った。



















(なまえ)
あなた
……わかってるよ。オッパが私のこと思って言ってくれてたのも、ちゃんとわかってる。
それでも、悔しくて……あんな言い方しちゃって、ごめん。










次の瞬間、私は勢いよくジフンに抱きついた。





















ジフン
ジフン
あなたーーーー!!











ジフンが泣き笑いしながら抱き返した瞬間、メンバー全員が一斉に騒ぎ出す。


















ジョンファン
ジョンファン
ヒョン!仲直りだからってずるいです!
ヨシ
ヨシ
うわ、!抜け駆けや!
ジュンギュ
ジュンギュ
ずるい!僕も抱きつきたいんやけど!
ヒョンソク
ヒョンソク
はいはい、みんな静かに!!
アサヒ
アサヒ
青春ドラマかよ....





















笑いが練習室を包み、さっきまでの重苦しい空気が嘘みたいに和らいだ。
































翌日からのあなたは、練習のたびに誰かを誘うようになった。























(なまえ)
あなた
オッパ、今日のダンス見て貰えない?
ジフン
ジフン
おう、任せとけ。手加減せんぞ。


















(なまえ)
あなた
ジョンウ、ハモリの確認お願いしてもい?
ジョンウ
ジョンウ
もろちんです!



















ジムでは、ハルトとペアトレーニング。








ハルト
ハルト
姿勢、ここ。そう、そのままキープ。























無言の中でも、不思議と心地よい空気が流れる。




























練習の合間には軽口が飛び交う。




















ドヨン
ドヨン
あなた、最近ストイックすぎ!
アサヒ
アサヒ
それ、前からだろ。














そんなやり取りに笑い声が絶えない日々が続いた。






























衣装合わせの日。
スタッフが持ってきた次回ライブ用のコンセプト衣装を見た瞬間、私は固まった。



































※1番右の衣装です!






(なまえ)
あなた
.....お腹も腕もデコルテも全部でてるじゃん。

















笑顔を作りながら試着室に入り、鏡に映る自分の姿を見た瞬間、胸の奥にふつふつと湧き上がる決意があった。




















(なまえ)
あなた
......腹筋割って、引き締めよ。





























それだけじゃなかった。
鏡越しに映る“黒髪の自分”を見つめながら、ふと別の考えがよぎる。




























(なまえ)
あなた
今回のコンセプトとこの衣装なら髪色も.....


















だけど、この思いつきもメンバーには“秘密”。
ビックリさせたいから。


特にこの衣装なんかメンバーに言ったら、きっと全員が口を揃えて「アンデ!」って止めるに決まっているから。











































夜、宿舎で改めて決意ををする。
































(なまえ)
あなた
.......絶対に間に合わせる。




























その小さな決意は、誰にも知られないまま胸の奥に刻まれた。



































𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝

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