第7話「支え合う場所」
夜風の冷たさで少し落ち着いた心を抱えながら、私はハルトと一緒に練習室のドアを開けた。
全員の視線が一斉にこちらを向く。重い空気の中、私は深く頭を下げた。
練習室がしんと静まる。
その静けさを破ったのは、ヨシの軽い声だった。
肩を軽く叩かれて、私の胸の奥の張り詰めたものが少し緩んだ。
ジフンがゆっくり立ち上がり、あなたの前に歩み寄る。
視線を合わせたまま、低い声で口を開いた。
涙がまたこみ上げてくるのを堪えながら、私は笑った。
次の瞬間、私は勢いよくジフンに抱きついた。
ジフンが泣き笑いしながら抱き返した瞬間、メンバー全員が一斉に騒ぎ出す。
笑いが練習室を包み、さっきまでの重苦しい空気が嘘みたいに和らいだ。
翌日からのあなたは、練習のたびに誰かを誘うようになった。
ジムでは、ハルトとペアトレーニング。
無言の中でも、不思議と心地よい空気が流れる。
練習の合間には軽口が飛び交う。
そんなやり取りに笑い声が絶えない日々が続いた。
衣装合わせの日。
スタッフが持ってきた次回ライブ用のコンセプト衣装を見た瞬間、私は固まった。

※1番右の衣装です!
笑顔を作りながら試着室に入り、鏡に映る自分の姿を見た瞬間、胸の奥にふつふつと湧き上がる決意があった。
それだけじゃなかった。
鏡越しに映る“黒髪の自分”を見つめながら、ふと別の考えがよぎる。
だけど、この思いつきもメンバーには“秘密”。
ビックリさせたいから。
特にこの衣装なんかメンバーに言ったら、きっと全員が口を揃えて「アンデ!」って止めるに決まっているから。
夜、宿舎で改めて決意ををする。
その小さな決意は、誰にも知られないまま胸の奥に刻まれた。
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝






















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!