第20話

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2024/08/03 14:18 更新
バタン


探偵社の扉を閉めると同時に気配を消し、
ドア越しだが会話を盗み聞く



すると案の定




太宰治
太宰治
合わせる顔がない!


喧嘩したこと、気にしてるのか。


でも、今兄さんが言ったことは本心と思っていいのだろうか

ポートマフィアにいた頃から大分性格が変わった
おちゃらけているし、巫山戯る。



別人とも言える代わりように、私は置いて行かれている気がしてならない






兄さんは、今でも私のこと____









江戸川乱歩
江戸川乱歩
ねぇ、ちょっといい?
あなた



あなた
え、えっと⋯
江戸川乱歩
江戸川乱歩
江戸川乱歩!この僕こそが、名を馳せる名探偵だ!
江戸川乱歩
江戸川乱歩
名前覚えて帰ってね〜あ、お菓子いる?
あなた
いえ、甘いもの苦手で⋯
江戸川乱歩
江戸川乱歩
ええっそんな人間いるの!?
あなた
いますよ目の前に
江戸川乱歩
江戸川乱歩
それはそうか!


「とりあえずこれあげる〜」

と口に飴玉を突っ込まれた



あなた
!?
江戸川乱歩
江戸川乱歩
ど?意外と美味しかったりする?
あなた
あー⋯



(やっぱり味はしないか。溶けてるゴム飲んでるみたい)




あなた
まあ、結構美味しいと思いますよ!



(いやいや無理無理めちゃまず。甘いの無理っつったのに)





江戸川乱歩
江戸川乱歩
ふーん
江戸川乱歩
江戸川乱歩
やっぱり君、





江戸川乱歩
江戸川乱歩
嘘がうまいね




あなた
⋯⋯⋯
あなた
⋯まあ、社交辞令ぐらいは知ってますよ









平静を装いながら探偵社を出る
その後は無意識に今は亡き知り合いの墓へと向かっていた




小さな丘の上に建てられた白い墓をぼーーっと眺めていた
風が何回も私の頬を掠め、先刻の探偵の台詞が響いている



















織田作之助
織田作之助
お前は⋯
織田作之助
織田作之助
その年の割に、随分と嘘が上手いんだな
織田作之助
織田作之助
お前の兄もそうだな⋯



からん


と、酒が入ったグラスを回す音がした











あなた
嘘、ねえ⋯
あなた
結局、君も私の嘘を見破れなかったな




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