魔王ミリムが来て数日後、私は朱菜を始めとした魔法で戦うもの、魔法を覚えたい者達を鍛えていた。
あなた
まず、魔法を使える者はどれくらいの威力か見せて。
朱菜
はい!
【天煌華】!!
やっぱり、この中で1番強いのは朱菜。
朱菜はセンスもあるし、少々厳しくしても大丈夫かな…?
あなた
成る程ね、センスは良いわね。
あとは知識と技量。
太古の魔法から神聖魔法、原初の悪魔と始原の七天使の事…叩き込むわ。
次に本格的に修行に入るわ。
習ったことを実戦するの、わかった?
朱菜
はい!
ゴブリン
はい!
ラピス
キュー!
いっきに弟子が増えたわね。
鍛えがいがあるわ。
ある日、森で魔法の訓練をしていると、木の影から誰かが見てる。
あなた
誰?
エレン
あ、えっと…勝手に見ててすみません…。
エルフの娘…?
この髪色と瞳の色…。
あなた
貴女の名前はエリューンかしら?
エレン
え?!
何で、誰も知らないはず…。
あなた
貴女のお父さんと知り合いなの。
貴女が生まれた時、魔法通話で5時間は娘の話をされたから覚えてるわよ。
エレン
パパがすみません!!
あなた
エラルドに娘ねぇ…。
よく冒険者で来てるわね。
あの親バカなら国から出さないって言いそうなのに。
エレン
あはは…最初はそう言ってましたよ。
エルちゃんと説得と護衛をつけるって条件で冒険者になって良いって言われたんです。
あなた
エルちゃん?
エルメシアの事?
エレン
エルちゃんも知ってるの?!
あなた
勿論、エルメシアがエラルドを私の所においていったんだから。
エレン
そうなの?!
数百年前
あなた
はぁ…。
何のようなの、エルメシア。
エルメシア
久しぶりに会えたのに酷いわね…。
あなた
その首根っこ掴んだエルフを見たら嫌な予感しかしないからね。
エルメシア
この子はエラルド。
私の叔父だけど少しエルフにしては弱いのよ。
好きに鍛えて。
エラルド
ちょ、天帝?!
この方は?!
エルメシア
私の友人で凄腕魔法使いよ。
鍛えてもらいなさいな!
エラルド
え、いや、え…?
エルメシア
じゃあね〜!
エラルド
ちょっと〜!!!
あなた
ってことがあったのよ。
エレン
じゃあ、パパの師匠?!
あなた
まぁ、そうなるわね。
エレン
パパが強いのは貴女に鍛えられたからなのね!
あなた
あ、今エラルドに魔法通話できるかしら?
エレン
できるよ?
あなた
あのバカ弟子私が魔法通話してもなんの返答もないのよ。
貴女の時以外話もしないし…。
エレン
うわぁ…。
任せてください!
エレンは水晶を取り出し、魔法通話を繋げた。
エレン
パパ、聞こえる?
エラルド
『エレンちゃ〜ん、何かな〜?』
あなた
うわぁ…貴方本当にエラルド?
親バカ加速してない?
エラルド
『な?!
師匠?!
何故エレンちゃんと?!』
あなた
偶々あったからお願いして通話を繋げてもらったのよ。
貴方、全く連絡もよこさないし、通話も出ないもの。
エラルド
『いや…それは、えっと…。』
あなた
さぁ、私が納得いく説明をして頂戴。
でなければ、次あった時鍛えなおすわよ?
エラルド
『それだけはやめてください!!
私だってもう年ですよ?!』
あなた
エルフの貴方が何言ってるの。
あなたの妹弟子のジェーンはちゃんと訓練もしてるみたいだし、私に顔出しもしたわよ?
兄弟子がそんなので大丈夫なの?
貴方、大公爵になったのでしょ?
何故言ってくれなかったの?
エラルド
『え、えっと…すみませんでした!!!!!!!!』
エレン
うわっ!?
パパ土下座してる。
あなた
次あった時、覚えておきなさいよ?
唯じゃすまさないわ。
エラルド
『ヒィィィ…。』
あなた
ラピスの遊び相手の後、1週間の訓練ね。
エラルド
『ラピスの遊び相手の直後ですか?!
無理ですよ!!』
エルメシア
『エラルド、何騒いでるの?
ってあなたじゃない!
久しぶり。』
あなた
あら、エルメシア。
久しぶり、元気?
エルメシア
『元気よ。
エラルドになんのようかしら?』
あなた
そのバカ弟子が全く顔も出さないし連絡も無視するから鍛えなおすって話をしてたのよ。
エルメシア
『成る程ねぇ〜。
今度、そっちに行く機会があったらエラルドを向かわせるわね。』
あなた
ありがとうエルメシア。
エルメシア
『別に良いわよ。
その代わりに、ルビーとダイヤモンドちょうだいね?』
あなた
はいはい。
ラピスに運ばせるよ。
ラピス
キュ!
エレン
こんなに小さな子が宝石運べるの?
あなた
運べるのよ。
この子は龍だもの。
エラルド
『エレンちゃん、ラピスに食べられちゃ駄目だよ!』
エレン
ラピスがそんな事すん訳ないじゃん。
馬鹿なの?
ラピス
ギュー!!!
あなた
ラピス怒っちゃったじゃない。
ていうか、ラピスの主食はラピスラズリとサファイアって知っているてるの?
エレン
宝石食べるの?!
ラピス
キュ!
キュキュ?
ラピスがエレンに『君も食べる?』って感じでサファイアを差し出した。
エレン
あー…食べれないからいらないよ…。
ラピス
キュ…。
ラピスはしょんぼりしてた。
あなた
ラピス、これをエルメシアの所にお願い。
ラピス
キュ!!
エレン
え?!
ドラゴン?!
あなた
ラピスの本来の姿よ。
普段は小さくなって食べる量を調整してるの。
エレン
すごーい…。
ラピス
キュキュキュー!!
ラピスは元気よくエルメシアのもとに飛んでいった。
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第5話 ☪️
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