第4話

65
2018/07/27 05:41
翌日。
昨日懸念していた通り、眠くって入学式で寝てしまいそう。
昨日きちんと寝ておけばよかったなぁ...。
後悔しても遅い。いつもこうなんだ。
お母さん
お母さん
咲ー!ご飯よぉぉぉー!
降りてきなさぁぁい!!
咲
あぁ...うん。
朝から騒がないでよお母さん。
眠いんだから。
お母さん
お母さん
眠いって...
どうせ夜まで本見てたんでしょ!
今日は入学式だというのに、夜更かしって。
咲
うん、そうだけどさ...
そうだけど、本を読みたいって気持ちを抑えられるわけがない。
ましてや私の大好きな、天体の本。
分かってーっ!!と願うけどそんなはずもなく。
お母さん
お母さん
考え事?
また、あの子のこと思い出してたのかしら?
咲がもう1回会いたいなんて言った男の子っ!
咲
ちょ、お母さんうるさい!
だいぶ昔のことでしょ!
私ご飯食べるからなんも言わないで!
お母さんはエスパー。
余計なことばっかりいう。
本当のことばっかり鋭く突き刺してくるお母さんはもはや魔物だ。
まあ、そんなお母さんだから頼もしいってのもあるんだけど。
私は歯磨きをして。





ご飯にお味噌汁に漬物に焼き鮭。
いつも通りのご飯を黙々と食べる。
あー。朝はこれで十分だ。
咲
ごちそうさま。
お母さん
お母さん
うん、制服に着替えておいで。
私は制服に着替えた。
チェック柄のスカートに、紺色のブレザー。
自分で言うのもなんだけど、結構似合ってると思う。←
靴下を履いて、ばっちし。
髪を整える。
私の髪は肩ぐらいの長さ。
ストレートアイロンで髪を真っ直ぐにしたあと、スプレーをかける。
伸ばしたいけど、雑誌とかで素敵な髪型を見つけるとすぐに切ってしまうっていうのが...。
っと、どーでもいいことをまた考えてしまう。さっさと準備しないと。
カバンにスマホなど色々入れて...
お母さん
お母さん
準備できた?
さ、行くわよ。
咲
はーい
お母さん、すごい張り切ってるなぁ...
いつもよりメイクがうまい。






車に乗って、高校に行った。
今日は入学式だから、特別にのせてもらう。

景色はいつもと変わらないところから、一気に知らないところになる。
これから高校生って、ワクワクする。

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