第2話

36.2°と炒飯
40
2024/06/17 06:56
リビングに帰ってきたら案の定、彼は洗い物が終わって少しゆっくりしていた、休日なのにしっかりと家事も面倒くさがらずにやるなんて普通の人にはやるはずも無いのに出来るなんて、って少し思ったが彼にとっては当たり前か、なんて考えながら「着替えないの?」という言葉が喉から出た彼はちらっとこっちを見て一言「今日はこの姿でいくわ」。確実に着替える気が無いな、さては昨日* 八拳8やらなんやらで夜更かしでもしたな。子供っぽいのかそれとも大人っぽいのかわからんもんだな

*八拳8…鉄▢拳8が元ネタ、実在はしない
リビングのソファで彼とダラダラしていると、気付いたら時計の針は12時をとうに越えていた。休日だからって油断しすぎたか、なんて思いチラッと彼の方を見ると丁度バチッと目が合い一言、「なんや、お腹空いたんか?食べたいものあったら言ってくれや」と聞いてもいないのにツラツラと話し始めた。いつも思うが、彼はエスパーか何かか?いいや今はそれどころじゃない、今日はそうだな『炒飯が食べたい』気分だ。そう言うと彼はよしっとなって「このロボロさんにおまかせあれやで〜!」と少し機嫌が良さそうにキッチンへ向かった、そんなに頼られるみたいなのって、嬉しいのだろうか。
まぁご飯作ってくれる事には普通に嬉しいので素直に受け取っておこう。

料理している音が響く、普通に心地がいいのでASMRでもやった、一儲け位は出来そうと思ったが言葉にするのはやめたなんだかまた飽きられる様な気がしたので、しかし見なくても聞いているだけでもうお腹がすいてくるもんだそ〜っと行けばつまみ食いもバレないだろうか、いいや馬鹿な発想はやめよう大人しく出来る料理を待とう、そう私はソファに重い体を沈ませた

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