第59話

第48話 お見舞い
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2024/12/03 11:18 更新





楡井秋彦
楡井秋彦
す、蘇枋さん
ちょっとな、ななんで帰っちゃうんですか?
楡井秋彦
楡井秋彦
心配じゃないんですか?
蘇枋隼飛
蘇枋隼飛
いや…
何があったのかは分からないけど、あの部屋と桜君の様子からして、本当にずっと1人だったんだろう
楡井秋彦
楡井秋彦
だったら、尚更…
蘇枋隼飛
蘇枋隼飛
楡井君が道に迷った時、一つだけ貰えるとしたら何がいい?



蘇枋君は楡井君にいきなりそんな質問をした


楡井秋彦
楡井秋彦
す、スマホにします
蘇枋隼飛
蘇枋隼飛
それは楡井君がスマホの使い方を知ってるからだよね
困った時に使い方の分からないものを渡されても余計に困ってしまうだろう?
蘇枋隼飛
蘇枋隼飛
それが彼にとっての仲間だと思うんだ
蘇枋隼飛
蘇枋隼飛
だから、体の弱っている今はいつも通りの方がいいと思ったから
蘇枋隼飛
蘇枋隼飛
明日も学校に来なかったらまた様子を見に行こう
ね?
(なまえ)
あなた
……
楡井秋彦
楡井秋彦
それでも俺は…
楡井秋彦
楡井秋彦
仲間に頼ることとか任せることで、自分が困っていることを解決できるんだって…
楡井秋彦
楡井秋彦
道に迷ってる時くらいは助けたい…
楡井秋彦
楡井秋彦
少しでも役に立ちたいんです
(なまえ)
あなた
…!



楡井君の言葉を聞いて、胸の奥で何が動いた気がした



私も楡井君と同じ気持ちだ
桜君の…彼の力に、役に立ちたい
そう思わずにはいられなかった



(なまえ)
あなた
(私が今桜君のためにできること…)
(なまえ)
あなた
(あっ)
(なまえ)
あなた
私用事思い出したから先に帰るね
また明日ね!
楡井秋彦
楡井秋彦
えっ、ちょ、あなたさん!?
蘇枋隼飛
蘇枋隼飛
(*´・ω・`)=3
蘇枋隼飛
蘇枋隼飛
(あなたちゃんは優しいな)























私は一度家に戻り、必要なものを揃えてから再び桜君の家を訪れた



(なまえ)
あなた
お邪魔しま〜す
桜遙
桜遙
はぁ!?
(なまえ)
あなた
あ、ごめんね
もしかして起こしちゃった?
桜遙
桜遙
なんでお前がいるんだよ
さっき帰っただろ!?
(なまえ)
あなた
だって桜君食欲ないって言ってたじゃん
(なまえ)
あなた
あっ、キッチン借りるね
桜遙
桜遙
あっ、おい!
(なまえ)
あなた
それにしても、桜君キッチン何も無さすぎじゃない?
調理器具一切ないじゃん
(なまえ)
あなた
コンロ持ってきて正解だった
桜遙
桜遙
別に…今は何もいらねぇだろ
食いたくないし…
(なまえ)
あなた
ダメだよ
ちゃんと食べないと、治るもんも治らなくなるよ
桜遙
桜遙
…そんな無理しなくていい…
(なまえ)
あなた
無理なんてしてないよ
それに桜君、ちゃんと人に甘えること覚えたほうがいいよ?
(なまえ)
あなた
こういう時くらい、私に頼って!(ニコッ
桜遙
桜遙
…!//




キッチンに立つと、私は手際よく作業を始めた
持参したコンロをセットし、最低限の調味料と材料で、胃に優しいご飯を丁寧に作り上げる



(なまえ)
あなた
お待たせ
桜遙
桜遙
な、なんだこれ…
美味そう…
(なまえ)
あなた
卵粥だよ
(なまえ)
あなた
はいどうぞ



私はスプーンでお粥をすくい、桜君に食べさせようとした


桜遙
桜遙
い、いい!///
自分で食える///
(なまえ)
あなた
そ、そうだよね!
ごめん///



桜君は食欲があったのか、私の作ったご飯を黙々と食べてくれた
その姿を見て、少しだけほっとした
少なくとも、ちゃんと食べる元気はあるみたいだ



(なまえ)
あなた
あの後、楡井君かなり桜君のこと心配してたんだよ
桜遙
桜遙
ったく
余計なことを…
(なまえ)
あなた
もう!
"余計"じゃないでしょ



そう言って私は桜君のおでこに冷却シートを貼り付けた



(なまえ)
あなた
ほんと、桜君もよくやるよね
熱出るのも当然だよ
桜遙
桜遙
別に…ケンカのせいじゃねぇよ
(なまえ)
あなた
そうなの?
(なまえ)
あなた
あっ、もしかして、"仲間を好きになったから体が動かなくなった問題"について考えてたとか?
桜遙
桜遙
ごぶふっ!
桜遙
桜遙
ゲッホゴホ!
(なまえ)
あなた
えっどうしたの!?
お水お水!
桜遙
桜遙
な、なななんでそんなこと!
つか、なんで知って…
(なまえ)
あなた
楡井君から聞いたの
やっぱりそうなんだ…
桜遙
桜遙
納得がいかねぇだけだ
そんなフワッとしたもので体の動きが変わってたまるか
(なまえ)
あなた
"フワッとしたもので"ねぇ…
(なまえ)
あなた
私は…そんなことないと思うな
(なまえ)
あなた
人間には感情があるんだから、その感情ひとつで体の動きが変わることだってあると思うの
(なまえ)
あなた
それにね、困ってる時や大変な時くらい、誰かに頼ることも悪くないと思うよ
(なまえ)
あなた
だって、人間一人が限られた時間でできることなんて、ほんの少しなんだから
(なまえ)
あなた
さっきも言ったけど甘えることも大事なんだよ(ニコッ
桜遙
桜遙
…!…


















(なまえ)
あなた
桜君食べ終わったみたいだし、私そろそろ帰るね
桜遙
桜遙
あ…ありがとよ…///
桜遙
桜遙
その…メシ作ってくれて…///
(なまえ)
あなた
…!
(なまえ)
あなた
ねぇ桜君
桜遙
桜遙
ん?なんだ




チュッ




桜遙
桜遙
!?///


私は桜君の頬にそっとキスをした
その瞬間、桜君は目を大きく見開き、顔を真っ赤に染めて固まっていた


(なまえ)
あなた
元気の出るおまじない(ニコッ
早く治して学校に来てね
(なまえ)
あなた
じゃあ、またね




そう言い残して、私は桜君の家を後にした



後から聞いた話だと、桜君はその後、逆に熱が上がってしまったらしい
顔を真っ赤にして布団を被ったまま、しばらく動けなかったとか…



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