蘇枋君は楡井君にいきなりそんな質問をした
楡井君の言葉を聞いて、胸の奥で何が動いた気がした
私も楡井君と同じ気持ちだ
桜君の…彼の力に、役に立ちたい
そう思わずにはいられなかった
私は一度家に戻り、必要なものを揃えてから再び桜君の家を訪れた
キッチンに立つと、私は手際よく作業を始めた
持参したコンロをセットし、最低限の調味料と材料で、胃に優しいご飯を丁寧に作り上げる
私はスプーンでお粥をすくい、桜君に食べさせようとした
桜君は食欲があったのか、私の作ったご飯を黙々と食べてくれた
その姿を見て、少しだけほっとした
少なくとも、ちゃんと食べる元気はあるみたいだ
そう言って私は桜君のおでこに冷却シートを貼り付けた
チュッ
私は桜君の頬にそっとキスをした
その瞬間、桜君は目を大きく見開き、顔を真っ赤に染めて固まっていた
そう言い残して、私は桜君の家を後にした
後から聞いた話だと、桜君はその後、逆に熱が上がってしまったらしい
顔を真っ赤にして布団を被ったまま、しばらく動けなかったとか…
















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!