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ーガチャッ
大通りの、小さなパン屋さん
パンの焼ける良い匂いが漂う
アイエン
「いらっしゃいませ…
わっ…チャニヒョン、リノヒョン!」
リノ
「イエナー!」
イエナは今、パン屋さんでアルバイトしながら修行をしている
"修行"っていうのはパン作りのね
イエナはあれから、リノに沢山の料理を教えてもらって
その中でもパンを作るのが楽しかったらしい
そんなこんなで、去年からイエナはパン屋でバイトを始めた
最初は週に3回程度のアルバイトだけだったけど
いつか自分のお店を持つんだって張り切って、今年の春からパン屋に住み込みで働くようになった
イエナが研究所から旅立っちゃったのは寂しいけどね…
アイエン
「ヒョン、見てください!
これ僕が焼いたんです…!!」
バンチャン
「わぁ……」
イエナの持つバスケットの中には、色々な形をした可愛らしいパンが山盛りになっていた
ほんとに上手になったなぁ……
昔は小麦粉を測るのにも苦戦してたのにㅎㅎ
アイエン
「それであの…今日、このパンをみんなに食べてもらいたくて……
仕事が終わったら、研究所に行ってもいいですか?」
そんなこと、聞く必要ないのに
あそこは、イエナの家なんだから
バンチャン
「もちろん、皆イエナに会いたがってるよ」
本当に、イエナが独り立ちなんて誰も想像もできなかった
イエナがいない生活に皆中々慣れなくて寂しがっている
リノ
「泊まってもいいくらいだけど…
明日も仕事?」
アイエン
「えっと、それが……」
店長
「おお、チャニさんじゃないですか
こんにちは」
そんなことを話していると、奥から店長がやってきた
イエナをアルバイトに迎え入れ、住み込みの部屋まで用意してくれた優しい方だ
ここにパンを買いに来るたび挨拶に来てくれる
店長
「実は僕、明日から家族で旅行に行く予定でして…3日程お店を閉めるんです」
アイエン
「そういうわけで、僕もお休みを頂きました!」
イエナの声が嬉しそうに弾む
バンチャン
「イエナがいつもお世話になっています」
店長
「いやいや!本当に素直で優しくて大助かりだよ
お客さんからも可愛い子がいるって大人気で…」
バンチャン
「ほう…やはり可愛いですよね」
リノ
「ちょっ、チャニヒョン… ㅎㅎ」
しまった、いつもの調子で答えちゃった……
ただの親バカだな、
アイエン
「えへへ……ぼ、僕パン並べてきますね…!」
当のイエナは、恥ずかしそうに肩をすくめて奥へ行ってしまった
店長
「本当にいい子ですよ
将来は自分が作ったパンで皆を元気にさせるだなんて言って……」
バンチャン
「そうですか……」
イエナがそんな風に、誰かを思いやる心を持ち続けてくれていることが
どれ程嬉しいか……
あんなに、苦しい思いをしてきたんだ
当たり前のことじゃない
誇らしいな、イエナがこんな風に愛される大人になってくれて……
リノ
「ヒョン…
"誇らしいな"って、今思ったでしょ」
バンチャン
「えっ……」
な、なんで分かったんだ……?
バンチャン
「え、あ…もしかして年寄りみたいな顔してた…!?」
最近のリノは俺の年齢をとことんいじるから…
対して年齢変わんないんだけど、
リノ
「ふっ…いや、"アッパ"みたいな顔してたから」
バンチャン
「……!」
アッパ…か、
そうだね…イエナが自分の息子のように誇らしい
僕は、亡くなってしまったイエナの本当のアッパにはなれないけれど
イエナにとって、そんな存在でいたい
苦しい時は、迷わず頼ってもらえるような
本当の家族のみないな存在に……
リノ
「イエナはずっと、俺たちの自慢の家族ですね」
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18歳になった🦊ちゃんでした…!
どうでしたか、あまり12歳の頃と変わらない感じで書いてみました!
🐺さんは完全なる父です(断言)
まだあと少し続きます☺️⤵︎⤵︎













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。