――真選組屯所
朝
あなたは廊下を歩いていた
特に変わったこともなく、いつも通りの一日――
のはずだった
声をかけられる
振り向くと、沖田
少し眠そうにあくびをする
少し近づく
あなたがじっと顔を見る
さらに一歩近づく
あなたはそのまま、そっと手を伸ばす
ドキッ――
あなたの指が、沖田の頬に触れる
あなたは何事もなかったように離れる
思わず声が大きくなる
本気で分かっていない顔
ため息をつく
そして――
沖田は一歩近づく
顔を近づける
本気で分かってない
顔を離す
首をかしげる
――その後
中庭
あなたは剣の手入れをしていた
真剣な表情
そこへ沖田が来る
あなたは少し嬉しそうに笑う
その笑顔に――
一瞬、言葉が止まる
目を逸らす
クスッと笑う
あなたは何も気づかず、また刀に視線を戻す
沖田はその横顔を見て――
小さく呟く
でもその顔は、どこか楽しそうだった












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!