〜一ヶ月くらい経った〜
up視点
前までは両親に隠し事をしてたけど
今はラテに隠し事をしてる
もう…失いたくないから
やっとこのお城に…住人が来たのに…
まぁ半ば強制なんだけど…
そしてラテは"あの子"にすごい似てる
そして時々その子なんじゃないかって思ってしまう
そんなわけないのに…
でも…もうそろそろ…話すしかないのかもね…
lat視点
私はある人をずっと探している…
"青色が特徴の男の子"
正直ウパにめちゃくちゃ似てるんだけど…
確信がないからいえないんだよねぇ…まぁ多分その男の子じゃないと思うし
それになんか隠し事されてるっぽいし…まぁ私もしてるんだけど
めめさん達のこと置いてきてるんだよなぁ
しかも時々声が聞こえるって言うね
罪悪感が…
話してみてもいいんだけど…
窓が開かないからめめさん達と話せないんだよなぁ…
まぁ今度ウパパロンにでも問い詰めてみるか!
〜そこから数日経ったある日〜
up視点
初めての"愛"に戸惑った
これ以上秘密を隠すのは意味ない…
俺は呪いの掛かる少し前までも一人だった
でもとある日公園に行ったら、話しかけてくれる子がいた
そこから仲良くなって毎日公園に通った
俺の"秘密"を知って仲良くしてくれる子は初めてだった
そして…
俺はこのお城に閉じ込められた。しかも両親から
理由は正体がバレてはいけないのに毎日外に出ていたから
閉じ込められてから数日は出られないか試した
でも絶対に出られなかった
そこから俺は外に出るのは諦めた
公園に毎回来てもらってたあの子には申し訳なかったなぁ…
そして"両親がタヒんだ"
正直なんとも思わなかった
お城に閉じ込められて数年経ってて何とも思わなかったのか、俺が薄情なやつなのかは分かんないけど
ただただもうお城から出られないのかなぁ
って思った程度
俺は"人間"じゃない
そう言いながら首元を見せる
にしてもなんでわかったんだろう?
これが両親にしてた隠し事
これを見て虐待とかされるのが怖かった
ガシッ、とラテの手を強く握り、気持ちを齧り、本性を溢し、暴れた
それでも貴方は拾って掴んできた
何で…
俺のこと昔から知ってるような口ぶりなんだろう
あぁ…やっぱり貴方は…"あの子"に似てる…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!