コンコン(戸を叩く音)
中に気配を感じる。おそらく事務委員さんだろう。
「どうぞ、入ってください。」
中から返事が帰ってくる。
私はそれに応じ、戸を静かに開けた。
姿勢を正し、軽く頭を下げる。
第一印象は大事だと、胡蝶さんから教わったからな
ほう、この方は吉野先生というのか。
見た感じ、この人が事務仕事を仕切っているのだろう。
吉野先生が言葉を止める。
きっと何かあるのだろう。
なんだろう、聞いた事のある名前だ…
確か、初めてここに来た時…
私は、そう言って頭を下げると
その場をあとにした。
少しばかりの疑問をかかえながら、裏門への歩くと
紺色の忍び装束を来た人がほうきで落ち葉をはいていた。
少し離れた場所から声をかける。
すると、声に気がついた男がこちらに振り返る。
顔を見ると、改めて思い出す。
やっぱりあの日の夜入門表を持っていたやつだ。
そういうと、彼はほうきを置いて私の前を歩き出した。
私もそれに続いて歩き出す。
なにかふわふわしている人ようだが大丈夫だろうか…











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。